海野素央のアイ・ラブ・USA

2016年4月9日

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海野素央 (うんの・もとお)

明治大学教授、心理学博士

明治大学政治経済学部教授。心理学博士。アメリカン大学(ワシントンDC)異文化マネジメント客員研究員(08~10年、12~13年)。専門は異文化間コミュニケーション論、異文化マネジメント論。08年及び12年の米大統領選挙においてオバマ陣営にボランティアの草の根運動員として参加。16年米大統領選挙ではクリントン陣営に入る。著書に「オバマ再選の内幕―オバマ陣営を支えた日本人が語る選挙戦略」(同友館)など多数。

 アロン・ブラック(40)

 ポーランド人の祖父がホロコーストから生き延びたと語るブラックさんは、トランプ候補とヒットラーに共通点を見出していたのです。

 「ヒットラーと同じように、トランプも憎悪を煽るスピーチをして、人種や民族を分断します。トランプのレトリックは、憎悪と暴動を引き起こしています」

 ブラックさんは、祖父の体験に基づいて、トランプ候補のヘイトスピーチも文化的背景が異なる人種や民族をホロコーストに導く可能性が潜んでいることに危惧の念を抱いていました。

統一と熱意

 トランプ候補は、サンダース陣営が抗議活動に関与していると指摘しています。確かに、ミシガン州デトロイトの共和党テレビ討論会の会場となったフォックス劇場の前には、サンダース支持者が同候補に対して抗議活動を行っていました。

 仮にトランプ候補が共和党候補の指名を獲得した場合、民主党には「反トランプ」ないし「打倒トランプ」を共通目標として統一ができるというメリットが生じます。同候補が決戦投票で、クルーズ上院議員ないし第3の候補に指名獲得を奪われ、その結果、独立候補として出馬せざるを得なくなった場合においても、民主党の統一を促進し、同党の熱意を高める要因になるでしょう。

 要するに、トランプ候補が指名獲得をするにせよ、独立候補として出馬するにせよ、同候補が本選に関わる限り、民主党にプラスに働くと筆者は考えています。

  
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