赤坂英一の野球丸

2016年4月20日

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 週明けの25日月曜は、日本野球機構(NPB)が12球団の選手に通達した自己申告期限である。これまで有害行為(野球賭博)に関与したことがある者は、6日から25日までの20日間に自主的に申し出れば、無期の失格処分に相当していても、野球賭博常習者や反社会勢力と関係を持たないなど、十分に反省していると判断された場合、失格処分の期間を1年間に軽減する、というものだ。

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 巨人で発覚した一連の野球賭博問題では、昨年露見した福田聡志、笠原将生、松本竜也の3人が無期失格処分。今年自ら球団の調査にウソをついたと認めて、謝罪会見を行った高木京介が1年の失格処分となった。これを受けて、松本竜也もNHK『クローズアップ現代』(4日放送)のインタビューに応じ、遅ればせながら謝罪の弁を述べている。

プロ野球界の腐敗を“自白”したNPB

 そうした経緯を踏まえて、NPBでは選手たちに“自首”する機会を提供し、代わりに“無期懲役”から“懲役1年”にしてやろう、というわけだ。「名乗り出たいけど、向こう(賭博常習者や反社会勢力)から圧力をかけられるような選手を救うための措置」(巨人・森田清司球団総務本部長)、「悩んでいる選手がいるとすれば、われわれが言いやすい環境を作らなければならない」(中日・西山和夫球団代表)と、各球団ともこの自己申告制度の期限まで全面的に協力する構えである。

 これはNPB自ら「プロ野球界は腐敗している」と“自白”したに等しい。このような反社会勢力がらみの不祥事が発覚するたび、球界では「ほかに有害行為に手を染めている選手はいないと信じたい」などとキレイ事の詭弁を弄し、「臭いものにはフタ」式の灰色決着で終息させるのが常だった。それが大っぴらに“自首”を呼びかけているのだ。そういう意味では、実態を踏まえた現実的措置であり、画期的な進歩であるとも言える。

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