BBC News

2016年4月19日

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リビア・トブルク港からイタリアを目指した移民たちの船が、地中海で転覆し、500人近くが死亡した可能性があることが分かった。生存者たちがギリシャ南部カラマタで、BBCに話した。

エチオピア、ソマリア、スーダン、エジプトから来たという生存者41人によると、移民約240人がトブルクからイタリアへ出港し、途中で別の大きい船に乗り移った。自分たちの前にすでに300人以上が乗っており、その後、船は転覆し500人近くが死亡したという。各地の沿岸警備隊は、事故について確認できていないと話す。

生存者たちを救助したという貨物船の乗務員はBBCに対して、イタリアを目指す移民は、ギリシャの沿岸警備隊への引き渡しを当初拒否するのが通常だと話した。

カラマタで取材するウィル・ロス記者によると、エチオピア出身のムアズさんは開口一番「目の前で妻と赤ん坊が溺れて死んだ」と話した。ムアズさんはその上で、少なくとも500人が死亡したと言い、「(自分たちが最初に乗っていた)小さい船に泳いでたどり着いた」おかげで自分は助かったと説明した。

ソマリア出身のアブドル・カディルさんはロス記者に、「リビアから自分たち240人が出発したが、密航業者は別の船に移るよう命令してきた。長さ30メートルの木製の船で、すでに少なくとも300人は乗っていた」と話した。

エジプト在住のソマリア人女性はBBCソマリアの取材に、欧州を目指して14日に出発した親類3人から何の連絡もなく、死亡したようだと話した。

ソマリア政府と未承認国家「ソマリランド」の大統領は共に、被害者に追悼の意を示した。カイロのソマリア大使館は、死者数は400人近くだと発表している。

一方で、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は情報に疑問を示し、数百人が死亡したという情報は「不正確」のようだとツイートした。

船が夜間に公海上で転覆したなら、正確な情報が得られないことはあり得ると特派員たちは言う。

救助団体「SOS地中海」によるとこれとは別の事故で、リビア沖でゴムボートが沈み、108人は救助されたものの、6人が遺体となって発見された。ボートは空気が抜けて、エンジンが壊れていたという。

リビアからイタリアに到着する移民の数は、このところ急増している。国際移住機関(IOM)によると、4月半ばの3日間だけで約6000人が地中海を越えてイタリアにたどり着いたという。

ちょうど1年前の昨年4月19日には、リビアからイタリア最南端のランペドゥザ島を目指した移民船が沈み、800人が死亡したとされている。

国連によると今年に入りすでに18万人が海路で欧州を目指し、800人近くが死亡している。

(英語記事 Migrant crisis: Hundreds dead after capsize, say survivors)

提供元:http://www.bbc.com/japanese/36079513

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