したたか者の流儀

2016年5月13日

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パスカル・ヤン (Pascal Yan)

著述家

著述家。ルーヴァン・カトリック大学大学院中退(ベルギー)。証券マンとして25年間、欧州を中心に海外で過ごす。現在の職業は都内大学教授。

 

 ジャック・ブレルというシャンソン歌手がいた。若くして死んでしまったが、今でも健在で“雪が降る”を歌うサルバトール・アダモとともに人気は衰えない。アダモはともかく、彼らはベルギー人だ。特にブレルは典型的ベルギー人でフランマン語とワロン語で歌った。すなわちオランダ語とフランス語だ。彼の歌の歌詞に、“全くなにも考えていない、鞄だけもって、デゥブルケール広場を歩いているのは役人だ”という歌がある。ベルギーの大臣の多くもそのなれの果てかもしれない。

ラテン語で小間使い

 そもそも、MINISTERとは、古来ラテン語で、小間使いという意味だ。その証拠にミニとは小さいという意味だ。各国の大使館にも、MINISTERはたくさんいる。この場合も、小間使いという意味ではない、公使という意味だ。大使館の細かいことをするという意味なのだろう。我が国のMINISTERたちも国民の小間使いとして、てきぱき働いてほしいものだ。そんな意味を知っているからか、英国では滅多なことではMINISTERといわない。米国にはMINISTERと呼ばれる人はいない。

 MINISTERが山のようにいるベルギーはやはり長閑な国なのであろう。頭の中がお花畑だと、悪い人に食いつかれるから気をつけねばならない。大臣順番待ちとか、当選4回は大臣当確とか。大丈夫か、そんな国。
 

  
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