BBC News

2016年5月17日

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内戦状態にあるリビアをめぐり、米露、欧州連合など関係国・地域の外相級会合が16日にウィーンで開かれ、国際社会が承認する統一政府の武器入手を支援することで合意した。過激派組織「イスラム国」(IS)との戦いを後押しする。

会合後に記者会見したジョン・ケリー米国務長官は、主要国は国連決議による対リビア武器禁輸の一部解除を支持すると述べた。

ケリー長官は、ISがリビアの「新たな脅威」になっており、ISの勢力拡大を止めるのは「必須」だと語った。リビアの統一政府は先月、ISを早期に阻止できなければ、国土の大半がIS支配下になる可能性があると警告した。

ケリー長官は、「GNA(統一政府)は国をまとめられる唯一の組織だ。国民を代表すると認められた権力の下で、重要な政府機能を確保する唯一の方法だ」とし、「これがダーイシュ(ISの別称)打倒に必要な団結を作り出す、唯一の道だ」と述べた。

ケリー氏はさらに、統一政府の武器入手支援だけでなく、非軍事援助も今回の合意に含まれていると語った。また、ISに対抗するだけでなく、統一政府は国際社会の後押しを得て省庁を完全に掌握する必要があると述べた。

関係国の共同声明は、リビアが欧州を目指す移民の主要通過点になっていることに触れ、「密航や人身売買を含むさまざまな密航・密輸・不法取引を行う犯罪組織が、地中海全域や陸上の国境にもたらす脅威に立ち向かうため、GNAと近隣諸国と協力するのを心待ちにしている」と述べた。

また、「大統領警備隊やリビア全土から集められた正規軍に対する訓練や装備の提供といったリビア政府の要請に応じる準備がある」とした。

しかし、統一政府のファイエズ・サラジ暫定首相は、前途には大きな課題が残ると指摘し、ISと戦うためにはさらに国外からの援助が必要だと語った。

同首相は、「国際社会に支援を求める」とした上で、「国際的な介入を求めているのではない。軍の訓練と装備提供、若者の訓練での国際支援を求めている」と述べた。

リビアでは、2011年10月に北大西洋条約機構(NATO)による空爆などで長年独裁を敷いていたカダフィ政権が崩壊して以来、国内の混乱が続いている。

最近まで2つの政府が統治を争っていたほか、現在も数百の武装勢力が存在する。武装勢力の一部はISの傘下に入っている。

西側諸国は、カダフィ大佐の地元だった中部シルトにも拠点を築いたISの掃討に統一政府が取り組むことを望んでいる。

ISはリビア国内の石油施設に対して、自爆などの攻撃を相次いで仕掛けている。

(英語記事 Libya: US backs arming of government for IS fight)

提供元:http://www.bbc.com/japanese/36309144

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