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2016年5月19日

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国際人権団体アムネスティ・インターナショナルが世界27カ国で2万7000人を対象に実施した世論調査によると、約8割が難民の受け入れに賛成しており、自宅に滞在させてもよいと考える人も多いことが分かった。

アムネスティがカナダの民間調査会社グローブスキャンに委託して行った調査では、難民受け入れにどれくらい好意的かを示す「難民指数」を各国に分けて算出した。それによると、中国、ドイツ、英国が高かった一方で、ロシア、インドネシア、タイが低い結果となった。

国民の意見とかけ離れた対応

調査は回答者に、難民受け入れについて、「自宅に招く」「近所に受け入れる」「自分の市(町村)で受け入れる」「自分の国で受け入れる」の各段階、もしくは「全く受け入れない」から選らんでもらった。その後、回答結果から各国の中央値を出した。日本は調査対象の27カ国に含まれていない。

27カ国中トップは指数85の中国で、46%が「自宅に招く」と回答。42%が受け入れの段階で近所、市町村、国のいずれかを選び、6%が「全く受け入れない」と回答した。

ドイツの指数は2位の84で、「全く受け入れない」と答えたのはわずか3%だった。

3位の英国(83)では、58%が国としての受け入れに賛成し、11%が受け入れないと答えた。

移民危機をめぐっては、内戦が続くシリアからの難民に関心が集まっている。

英国政府は、今後5年間で既存の難民キャンプから2万人を受け入れると表明している。ドイツでは、過去1年間でシリア人を中心に100万人以上の移民が入国を許されている。ただし、最近では国境管理を厳格化。流入する移民を抑制しようとする欧州の数カ国と同様の措置を取っている。

今回の調査からは、大勢の難民がすでにいる国でも引き続き受け入れに前向きな国がいくつかあると分かった。ギリシャとヨルダンはそれぞれ65と61で、トップ10カ国に入った。

一方、ロシアの指数は18で各国で最低だった。

しかし、アムネスティは調査結果が全体として、人々が驚くべきオープンさで難民を受け入れようとしているのが示されたと指摘している。

アムネスティのサリル・シェティ事務総長は、「数字自体が物語っている」とし、「人々には難民を歓迎する用意があるが、難民危機に対する各国政府の非人道的な対応は自国民の意見とかけ離れている」と述べた。

シェティ氏はさらに、調査が「近視眼的な政治で戦争や圧政を逃れてきた人々の命を扱う各国政府の恥ずべき行動」を明らかにしたと指摘した。

<用語について> BBCは、亡命申請の法的手続きを終えていない、移住中の人すべてを「移民」(migrants)と呼んでいる。この中には、戦争で引き裂かれているシリアのような国を逃れて移動し、難民認定される可能性の高い人たちも含まれる。また、各国政府に「経済移民」と分類される可能性の高い、より良い職業や生活を求めて移動している人たちも、「移民」に含まれる。

(英語記事 Migrant crisis: Majority would welcome refugees - survey)

提供元:http://www.bbc.com/japanese/36328908

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