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2017年4月9日

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磯山友幸 (いそやま・ともゆき)

経済ジャーナリスト

1962年東京生まれ。1987年早稲田大学政治経済学部卒業。日本経済新聞で証券部記者、同部次長、チューリヒ支局長、フランクフルト支局長、「日経ビジネス」副編集長・編集委員などを務め、2011年3月末で退社、独立。現在、経済政策を中心に政・財・官を幅広く取材、各種メディアに執筆するほか、講演やテレビ出演、勉強会の主宰など幅広く活躍している。オフィシャルHP(http://isoyamatomoyuki.com/)

著書に『2022年、「働き方」はこうなる』(PHPビジネス新書)、『理と情の狭間 大塚家具から考えるコーポレートガバナンス』(日経BP)、『国際会計基準戦争 完結編』(日系BP)、『ブランド王国スイスの秘密』(日経BP)など。共著に『オリンパス症候群 自壊する「日本型」株式会社』(平凡社)、『株主の反乱』(日本経済新聞社)などがある。

早稲田大学政治経済学術院(大学院)非常勤講師、上智大学非常勤講師。ボーイスカウト日本連盟理事。静岡県ふじのくにづくりリーディングアドバイザーも務める。

日経ビジネスオンライン(日経BP)、現代ビジネス(講談社)、フォーサイト(新潮社)、月刊 WEDGE(ウェッジ)、月刊 エルネオス(エルネオス出版)、フジサンケイビジネスアイ(産経新聞社)などに連載コラムなどを持ち、定期執筆している。

 城戸さんの周りには様々な分野の地元の「クリエイター」たちが集まり始めていた。

 城戸さんをリーダーに、シェフの伊集院浩久さん、映画や落語のイベントを主催するプチシネマの下池奈津子さん、鹿児島の南端、坊津で新規就農して野菜作りに取り組む「こころの野菜」の松野下友明さん・いずみさん夫妻。写真家や映像カメラマンも加わった。そして中村さん。

テーブルスのメンバー。右から、松野下いずみさん、城戸雄介さん、中村慎弥さん、久木山雅彦さん、下池奈津子さん、伊集院浩久さん

 そんなメンバーが集まって、郷土の良いモノを作り、それを日本全国だけでなく、世界に発信していくユニットを立ち上げたのである。2014年11月のことだ。

 名前は「TABLEs(テーブルス)」。中心は7人ほどだが、メンバーを固定せず、志のある人が自由に集うプラットフォームにした。テーブルスのメンバーは皆、自分の仕事に誇りとこだわりを持つ人ばかりだ。

テーブルスのメンバーが持ち寄った品々

 〝結成〟から半年あまりで、いきなりテーブルスにスポットライトが当たることになった。米国サンフランシスコの自然食スーパーから鹿児島料理の食事会を依頼されたのだ。

 15年6月、テーブルスの主要メンバーでサンフランシスコに向かった。

 待ち構えていた米国人たちは興味津々。さつまあげ、豚骨、鶏飯(けいはん)など、米国で広まっている日本食とはひと味違った鹿児島の郷土料理に感嘆の声が挙がった。

 もちろん、鹿児島料理と共に出された酒は芋焼酎『なかむら』だ。

 「食中酒として飲む蒸留酒は世界的にも珍しいので、関心を持ってもらうことができた」

 と中村さん。日本食ブームで、日本酒の需要も増えているが、芋焼酎となると外国人にはまだまだなじみが薄い。テーブルスのおかげで、将来につながる一歩を踏み出せたと、中村さんは手応えを感じている。

城山から望む桜島

 

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