BBC News

2016年6月8日

»著者プロフィール

今秋の米大統領選に向け民主、共和両党は7日、大票田のカリフォルニア州を含む6州で予備選・党員集会を開いた。ヒラリー・クリントン前国務長官はニュージャージー州を制して指名獲得の見通しをさらに固めたことを受け、女性にとって歴史的な瞬間を迎えたと支持者に感謝した。

クリントン氏はニューヨーク市ブルックリンで開いた支持者集会で、「みなさんのおかげで、節目を迎えました」と歓声を上げる参加者たちに語りかけ、「この国の歴史で初めて、女性が主要政党の合衆国大統領候補になります」と述べた。

さらにクリントン氏は、共和党候補になる見通しの実業家ドナルド・トランプ氏について、「気質の上で」大統領にふさわしくないと力説。「いじめっこに絶対ひるむなと、私は母親に教えられました。かなりいいアドバイスだった」。

さらにクリントン氏は、「大きな夢を持つすべての女の子に向けて。そう、なんにだってなれる。大統領でさえ。今夜はあなたのためにある」とツイートした。

AP通信は6日に、クリントン氏が党大会で投票する代議員数で党候補指名に必要な2383人の支持を確保した、と報じている。これには予備選結果に拘束されない特別代議員の支持数も含まれる。

民主党は7日、カリフォルニア州(代議員数:543)とニュージャージー州(同142)のほか、西部モンタナ州(27)、南西部ニューメキシコ州(同43)、中西部サウスダコタ州(同25)の各州で予備選を開いた。ノースダコタ州(同23)では党員集会が開かれた。

クリントン氏はこれまでに、ニュージャージー、サウスダコタ、ニューメキシコ隔週で勝利。対立候補のバーニー・サンダース上院議員(バーモント州選出)は、モンタナとノースダコタ両州で勝った。

最大票田のカリフォルニア州では接戦が予想されている。サンダース上院議員は支持者に、撤退するつもりはないと強調。カリフォルニアでの勝利を期待していると述べる一方で、「非常にきつい戦いだ」と認めた。

サンダース陣営は、特別代議員の支持を拡大して指名獲得につなげたい考えだが、専門家らは党大会での形勢逆転は難しいとの見方で一致している。

サンダース氏、オバマ大統領と会談へ

ホワイトハウスによると、オバマ大統領は7日、クリントン氏とサンダース氏の両方に電話をした。クリントン氏には「民主党の大統領候補となるために必要な代議員の数を確保した」ことを称えたという。

ホワイトハウスはさらに、サンダース氏が9日にホワイトハウスを訪れる予定と明らかにした。サンダース氏の求めによるもので、「アメリカの大半の勤労世帯にとって最も大事な、今回の選挙の重要課題」について話し合う予定という。

共和党も同じ6州で予備選・党員集会が開かれたが、ノースダコタ州の党員集会では投票は行わない。候補は実質的に実業家ドナルド・トランプ氏ひとりのため、結果は情勢に大きな影響を及ぼさない。

一方、トランプ氏が自身の「トランプ大学」をめぐる民事訴訟を扱うメキシコ系の連邦地裁判事について、判事はメキシコ系なので、メキシコからの不法移民排除を掲げる自分に対して「公平でいられない」と発言。これについて共和党で最も高位の公職である下院議長を務めるポール・ライアン氏は、典型的な人種差別発言だと非難した。ライアン議長はこれまでに、トランプ氏支持を表明している。

クリントン氏は本当に党候補指名が確実なのか

AP通信は米東部時間8日未明現在、クリントン氏が代議員1926人、特別代議員571人の合計2497人を獲得したと報じている。指名獲得には2383人が必要。

特別代議員は、党の幹部などで構成され、党大会の前に支持する候補を表明するが、実際の投票は7月下旬にペンシルベニア州フィラデルフィアで開かれる党大会で行う。

特別代議員が党大会前に意見を変更することは可能だが、AP通信はクリントン氏支持数には、クリントン氏を確実に支持するとしている代議員のみを数えたとしている。

クリントン氏については、ナンシー・ペロシ下院院内総務が7日に支持を表明しており、新たな追い風となっている。

クリントン、サンダース両氏の反応は?

AP通信は6日夜の時点で、クリントン氏が必要な代議員数を確保したと伝えた。しかしその報道を受けてもクリントン氏は勝利宣言せず、6日にカリフォルニア州で開いた支持者集会で、「歴史的で前例のない瞬間の間際にあるけれども、まだやらなくてはならないことはある」、「あしたは6つの(州で)選挙がある。1票もおろそかにすることなく激しく戦う。特にここカリフォルニアで」と述べていた。

サンダース氏は、カリフォルニア州で勝利を収め、選挙運動を党大会まで続けたい考え。同氏の支持者集会には若い有権者を中心に多数の参加者が集まっている。同氏は、所得格差の改善や最低賃金の引き上げ、公立大学の授業料無償化を訴えている。

共和党の動き

トランプ氏は今週、メキシコ系米国人で連邦地裁判事のゴンザロ・クリエル氏が自身に対する訴訟から外されるべきだと述べ、批判を集めた。

ライアン下院議長は容赦なく批判。「ある人物について、人種のせいで仕事ができないと主張するのは、典型的な人種差別発言だ」と語った。

メキシコ国境での壁建設を訴えるトランプ氏は、発言が誤解されたと述べた。「トランプ大学」をめぐる民事訴訟でクリエル判事の公正性を疑うのには正当な理由があるとし、メキシコ系の人々一般に対する攻撃ではなかったと説明した。

提供元:http://www.bbc.com/japanese/36476402

関連記事

  • PR
  • 新着記事

    »もっと見る