世界の記述

2016年6月25日

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 サウジアラビアのアル・ワタン紙が世界的にもその名を知られた巨大建設会社「サウジ・ビンラーディン・グループ(略称SBG)」による7万7000人もの外国人労働者の解雇を伝えたのは5月初旬のことであった。さらに驚かされたのは、SBGが管理職を含むサウジ人従業員1万2000人から1万7000人の解雇も検討中と伝えたことであった。

サウジアラビアの首都リヤド(iStock)

 SBGを始めとするサウジの建設会社は、これまでも経済動向やプロジェクトの受注状況に従って外国人労働者を解雇してきた。だがサウジ企業が、場合によっては訴訟も覚悟しなければならないサウジ人の解雇計画を明らかにするのは極めて珍しい。

 1931年創業のSBGは、2011年に殺害されたアル・カイダのオサマ・ビン・ラディン容疑者の家族が所有・経営するサウジ有数の財閥企業だ。これまで空港、道路、ホテルといった国家的事業に関わってきた名門中の名門企業である。

 そのSBGが大量の労働者の解雇に追い込まれたのには2つの理由がある。第1は、聖地メッカのグランド・モスク(寺院)で昨年9月11日に発生した、同社のクレーンが強風で倒れ巡礼者など約110人が死亡、300人超が負傷した事件と関係している。

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