仕事の失敗を実力に変えるメンタルトレーニング講座

2016年6月24日

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大儀見 浩介 (おおぎみ・こうすけ)

メンタルトレーニングコーチ

1979年、静岡県清水市生まれ。東海大学第一中学校サッカー部時代に全国優勝を経験。東海大学一高では主将として鈴木啓太選手とプレー。東海大学進学後、高妻容一研究室にて応用スポーツ心理学(メンタルトレーニング) を学ぶ。現在はスポーツ、ビジネス、教育、行政など、様々な分野でメンタルトレーニングを指導。年間250本の講演活動を行う。12年、メンタルトレーニングを広く伝えるため株式会社「メンタリスタ」を立ち上げ、代表取締役に就任。静岡県スポーツ振興推進審議会委員。帝京平成大学非常勤講師。

 「心・技・体」。「体」は肝心な時に軟弱になる。「日本人はメンタルが弱い……」。そんな言葉を耳にすることがあります。

 島国だから。根性が足りないから。人それぞれにさまざまな見解があるでしょう。みなさんはどう考えますか? 私は、「日本人はメンタルが弱い」のではなく、「メンタルの強化を行っていない」と考えています。前回もお伝えした通り、メンタルはトレーニングで強化することができるからです。

 質問です。「心・技・体」という言葉がありますが、この3つのうち、試合、試験、本番直前に、一番大切なものはどれだと思いますか?

iStock

 この質問に対し、私の講演会に来てくださった方の9割以上の人は「心」と答えます。「体=体力面・フィジカル」や、「技=技術・テクニック」は、本番直前になって急激な低下や向上はありません。しかし、「心=メンタル」に関しては、本番直前に大きく揺れ動くことがあります。ほとんどの人は、肝心な時に心が揺れ動くことを経験的に知っています。だからこそ、「心」の重要性を理解しているのです。

 では、次の質問です。今までの経験で、「心・技・体」のうち、本番直前の準備のためにかけた時間・量が最も少なかったものはどれだったでしょう。
これも、みなさん「心」だと答えます。

 メンタルの重要性は理解しているものの、メンタルを強くする準備はしたことがない。そもそも、どうすればいいのかわからない……。

 ここに、今までうまくいかなかった原因があるのです。多くの人がこれまで感じていた「何かが足りない……」「なぜいつも上手くいかないのか……」といった思いは、メンタルトレーニングそのものをしていなかった、あるいはそのトレーニング方法が正しくなかったからだといえます。

教育から軍事まで網羅するメンタルトレーニング

 少し話がそれますが、世界ではメンタルトレーニングは大きな広がりを見せています。トレーニングが当たり前の時代となっているのです。テニスの錦織圭選手は、アメリカのIMGアカデミーのアンガス・マグフォード氏の指導の下、高度なメンタルトレーニングを受け、自身も相当の知識を持っています。スペインのプロサッカーチーム、FCバルセロナ監督ルイス・エンリケ氏も、個人の専属メンタルトレーニングコーチをつけています。さらに、ドイツ、オランダ、スウェーデンのサッカー代表選手もメンタルトレーニングを行っていす。

 スポーツのみならず、教育用、医療用、軍事用、ステージパフォーマンスの世界でも、メンタルトレーニングは応用され、素晴らしい成果を上げています。世界的なサーカス、シルク・ドゥ・ソレイユにも、ジョン・フランソワという専門家がおり、パフォーマーたちにメンタル面の指導やサポートを行っているという話を聞いています。

 アメリカ、イギリス、ドイツ、カナダ…メンタルトレーニングは世界各国で独自に発展しているのです。

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