世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2016年7月1日

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 ウォールストリート・ジャーナル紙の5月23日付け社説が、オバマ政権の対越武器禁輸解禁につき、アジアへの軸足移動の前進であり、人権改善を促す梃子にもなり得る、と高く評価しています。社説の要旨、次の通り。

ハノイ市内(iStock)

 オバマは5月23日、ベトナム訪問の際、対越武器禁輸の解除を発表した。決定は、近隣国への嫌がらせが反発を招くという明白なメッセージを、中国指導者に送ることにもなる。

 ベトナムには、中国の意図につき深い懸念を抱く理由がある。中国は南シナ海で争いのある岩礁を埋め立て、近隣国の主張を脅かす軍事基地を建設している。2014年には、中国はベトナムのEEZ内に石油掘削リグを持ち込み、両国海軍のにらみ合いとなった。

 ベトナムの最高指導者グエン・フー・チョン書記長は昨年7月ホワイトハウスを訪問し、米国を「地域安定のための勢力」と呼んだ。南シナ海の軍事化と航行の自由についての彼の懸念は、「米国が地域で厄介を引き起こしている」との中国の主張への反論となる。

 ベトナム軍は、中国軍には大きく凌駕されるが、東南アジアでは最強であり、スプラトリー諸島の23カ所の砂州に駐留し(中国は7カ所)、カムラン湾の海軍基地を米国などに提供し得る。米越両国は関係が安定的で、継続的であるようにすべきである。

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