2024年4月19日(金)

イノベーションの風を読む

2016年7月20日

より広い分野への応用を柔軟に考える

 ドローン(Drone)という英語はミツバチの雄を指す。野生ハナバチ類やセイヨウミツバチの減少が世界的に報告されているが、農業環境技術研究所によると、花粉を運ぶ昆虫が日本の農業にもたらしている利益の経済価値は、日本の耕種農業産出額(約5兆7000億円)の8.3%(約4700億円)に相当し、そのうち70%(約3300億円)は野生の昆虫が提供している。そして環境の変化等によって昆虫が減少することは、生産量の減少や生産コストの増加に直結するという。そこにはきっと、昆虫の代わりをするドローンのニーズがある。

 今回のWedgeの特集のための取材先では、小さいドローンについては概して否定的だったが、それは小さいドローンを商業用途で活用するアプリケーションが見えないからだと思う。農業などのいろいろな産業分野への応用を考えることによって、新しいドローンとそれを活用したアプリケーションの開発も進むに違いない。

現在発売中のWedge8月号では、ドローン市場や実用化の最新情報を特集しています。

■「ドローンが起こす空の産業革命」
  ・急成長するドローン市場の展望
  ・世界最大手のドローン企業DJI
  ・実用化に向け視界は良好か?期待と課題抱える参入企業
  ・欧米でも始まった実用化 ライバルたちの最新動向
  ・操縦のプロが考える ドローン普及に向けたカギ

  
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◆Wedge2016年8月号より

 


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