世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2016年7月19日

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 EU内部で対ロ制裁緩和論、廃止論が出ていることに反論した論説です。制裁を課した事情が何等変わっていないのに、制裁を解除するのはおかしなことであり、この論説は筋の通った主張をしています。特にミンスク合意をロシアは守っていません。

伊勢志摩サミットの首脳宣言

 伊勢志摩サミットの首脳宣言は、「制裁の期間はミンスク合意の完全な履行およびウクライナの主権の尊重に明確に関連付けられている。制裁はロシアがこれらのコミットメントを履行した時に後退されうる。しかし我々はロシアの行動に応じて必要ならば、更なる制限措置をとる用意がある」としています。これは、英仏独伊の首脳も参加している宣言です。6月末のEU会合では制裁解除とはならず、来年1月末までの延長が決まりました。

 6カ月後の12月にどうなるかは、その時の情勢によります。それまでの間、制裁をテコにロシアと話し合えばよいのです。対話と圧力はこの論説が言うように両立可能ですし、国際政治においては、両者はおおむね共存しているものです。

  
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