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2016年7月29日

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小川たまか (おがわ・たまか)

フリーライター

1980年東京生まれ。教育、働き方、性暴力などを取材。『「ほとんどない」ことにされている側から見た社会の話を。』(2018年/タバブックス)。Yahoo!個人「小川たまかのたまたま生きてる」(https://news.yahoo.co.jp/byline/ogawatamaka/)などで執筆。Twitter:@ogawatam

自信をつけ、主体性を育てる教育とは

――少し話は変わるのですが、メディアや広告ではよく「日本人は英語が苦手」と言います。事実かもしれませんが、あれはネガティブな刷り込みになっている気がします。子どもたちに「そっか、日本人が英語を覚えるのって難しいんだ」という苦手意識を持たせることにつながらないかな、と。

ムーギー:非常に重要なポイントを指摘されました。知り合いの某上場企業の社長さんの話ですが、彼は「子どもをひたすら勘違いさせてあげることも、親の役割の一つだ」と言っていました。トライしたらできるんだという強力なメッセージを子どもに植え付けることも、教育者として重要な仕事の一つ。

 日本の教育システムの中ではごく限られた科目の点数でランク付けされて、いい点を取れない子は自信を失ってしまっていますよね? テストでいい点を取れなくても、自分がやりたいことを集中してやっていたらトップクラスになれるかもしれない子どもの自信を奪ってしまっている。そうならないよう、社会が決めている謎の尺度で小さく育ててしまわないように、親が抗ってあげる必要がある。

 「あんたのやりたいことでドーンと伸びていきなさい」というのを応援してあげることが、親が子供に与えられる最も大切な教育だ、と多くの方が本書「一流の育て方」の中で述べています。私もそう信じています。

――「憎まれっ子世に憚る」ということわざがありますが、自信満々な人って日本では嫌われます。だけど自信がある人、自己肯定感の強い人のほうが伸びる。「自信満々な憎まれっ子が結局伸びる」、そういうことじゃないかと思ったりします。

ムーギー:この社会は、波風立てないでおこうという同調圧力が強いですよね。でもだからこそ、自分のやりたいことを追求して、自分の言いたいことを言う人生を応援したいですね。

パンプキン:アンケートでもね、親から「お前の人生を生きろ!」って言われた学生さんは多かったですよ。

ムーギー:「自分軸で判断しろ!」という「育て方」に関しては、本書の中でも驚くほど多くの人が指摘しています。

 あるビジネスリーダーの方の子どもの頃の話ですが、友達の家からお父さんに「今日は泊まっていく」と電話したときに「なんでだ?」と聞かれたと。そこで「友達みんなが泊まるから」と言ったら激怒されたというんですね。そこで彼は言い直して「僕は自分が泊まりたいから泊まる」と言ったら、「それでいい」と。

 実はこの話を私のビジネススクールの後輩にしたら「私もまったく同じシチュエーションで怒られました」と。それだけ、主体性のなさ、フォロワー精神を叱って、主体性を伸ばすように育てているのです。メディアの同調圧力になびく人なのか、自分を通す強さがある人なのかっていうことも、こういう教育の結果だと思いますね。

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