BBC News

2016年7月26日

米大統領選の民主党候補を正式指名する民主党全国大会が25日、ペンシルベニア州フィラデルフィアで始まった。クリントン氏を予備選を戦ったバーニー・サンダース上院議員(バーモント州選出)の支持者とみられる参加者が、クリントン氏の名前が挙がるたびにブーイングする一幕もあったが、登壇したサンダース議員は「ヒラリー・クリントンが次の米国大統領にならなくてはならない」と強力に支持表明した。

サンダース氏が壇上に上がると、聴衆は立ち上がって拍手し、歓声は約3分間止まなかった。

大会冒頭ではクリントン氏の名前が出るたびに、サンダース支持者と思われる参加者たちからブーイングや「バーニー!」という声が上がっていたが、登壇したサンダース氏は「彼女の考えや指導力からして、ヒラリー・クリントンが次の米国大統領にならなくてはならない。差は歴然としている」と主張。さらに自分と予備選を戦い議論するなかで、クリントン氏は医療保険や大学費用の無料化、気候変動などについて今まで以上にリベラルになったと述べ、自分の支持者にも応援を求めた。

サンダース氏は、大統領選で大事なのは候補でも選挙戦略でもなく、「アメリカ国民が何を必要としていて、子供や孫たちのためにどういう未来を築くのか。それがこの選挙戦で大事なことだ」と強調。富裕層のことしか考えず科学を無視するトランプ氏と異なり、クリントン氏は普通の一般市民が何を必要としているか理解しており、貧困対策や最低賃金の引き上げ、社会インフラの刷新と雇用創出の必要を理解していると述べた。

サンダース議員はさらに、クリントン氏なら、女性や労働者や性的少数者や少数人種や移民の権利を守ってくれる最高裁判事を選ぶはずだと強調した。

サンダース議員は大会に先立ち支持者や代議員たちにメールで、大会会場で抗議するような行為は自分たちの社会運動の正当性を損なうものだと指摘していた。また、トランプ氏を当選させないよう訴えていた。

サンダース議員に先立ち登壇したミシェル・オバマ夫人は、指名される予定のヒラリー・クリントン前国務長官について「決してプレッシャーにくじけない、決して手を抜かない」と絶賛した。

ミシェル夫人は、8年前に夫バラク・オバマ氏と大統領選を戦い、その後はオバマ政権の国務長官を務めたクリントン氏について、8年前に敗れたときもクリントン氏はいじけたり恨んだりず、「公に尽くす公僕であり続けた」と称賛。クリントン氏は「今までの人生で何かを諦めたことなどない」上に、「今回の選挙では、本当の意味で大統領になる資格がある候補は1人だけだと私は思っていて、それは私たちの友人、ヒラリー・クリントンです」と称えた。

ミシェル夫人はさらに、自分たち家族が毎朝「奴隷たちが造った家で目覚める」と思いを込めて語り、それが今や自分の娘たちは「女性がアメリカ合衆国の大統領になれるのは当然のことだと思っている」と、時代の変化に感極まった様子だった。

また共和党のドナルド・トランプ候補の言動を念頭に、「相手が低く沈むなら私たちは高みを目指すというのが、モットーです」と強調した。

副大統領候補に有力視されていたエリザベス・ウォーレン上院議員(マサチューセッツ州選出)は、さらに直接的にトランプ氏を批判し、「学生や投資家や労働者をだまし続けるなんて、いったいどういう男なのか。そういう男は決して、合衆国の大統領にしてはなりません」と強調した。

リベラルとして定評のあるウォーレン議員はこれに先立ち、サンダース議員に感謝し、「私たち民主党が毎日何のために闘っているのか、バーニーは思い出させてくれる。バーニー、ありがとう」と述べた。

民主党では、党幹部がサンダース議員の選挙戦を妨害しようとしていたというメールが漏洩し、デビー・ワッサーマン・シュルツ委員長が大会最終日に辞任すると表明している。また党幹部は「許されない」メールだとして、サンダース氏に謝罪した。

(英語記事 Sanders: Clinton ’must become president’)

提供元:http://www.bbc.com/japanese/36891282

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