家電口論

2016年8月7日

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多賀一晃 (たが・かずあき)

生活家電.com主宰

スマート家電グランプリ審査員。主催する『生活家電.com』を通じ、家電の新製品情報、使いこなし情報他を発信中。過去、某メーカーでAVメディアの商品企画を担当、オーディオ、光ディスクにも精通。また米・食味鑑定士の資格を有する。水、米、パン、珈琲、お茶の味に厳しい。

130万円は高いか

 性能もスゴいですが、価格を聞いてビックリ。130万円です。星1つ、1円。高い理由は「原盤」に一点一点星を描画するためです。プラネタリウムは投影機です。スライド投影機と原理は同じです。原盤は、スライドに当たる部分です。10cm位のミラーディスクに細かい孔を空け、光を通過させます。そう、この細かい孔一つ一つが星なわけです。

手作りに近い原盤ディスク

 10cmのディスクに100万個の孔を空けるわけです。孔の大きさは、ミクロンからナノメーターのオーダー。加工には、ブルーレイの技術を応用しているそうです。ただ孔の位置、大きさは星に合わせる必要があります。技術難易度は非常に高いです。

個人だからできたプラネタリウム

 このプラネタリウムを作ったのは、メーカーではなく一個人です。大平貴之氏。小学生の頃から自作プラネタリウムに取り組んでいたそうです。その個人の趣味が高じたものだそうです。これは多分なのですが、もし彼がプラネタリウムメーカーの人だったら、こんなプラネタリウムを作ったでしょうか? そうではないでしょうね。プラネタリウムは市場が小さい。これをひっくり返すと、新しい開発を人数を掛けてはできません。一人、もしくは数人で、コツコツと行うのですが、基本失敗はできません。

 少なくとも星の数を増やすと言うことは、6等星までしか見えないという学説からも、後回しでしょう。このような状況を打破するのは、個人的な「好奇心」ですね。今からの日本は、会社という組織ではなく、個人が重要な要素を握るかもしれません(※大平氏は、有限会社「大平技研」代表取締役ですが、クリエイト活動は一人で行っているとのことで、この様な表現をとりました)。

プラネタリウムの新しい用途

 プラネタリウムは今、新しい分野への応用が期待されています。それはストレス解消ですね。終わった瞬間に「あーぁ」と声を上ったように、満天の星空のインパクトは非常に大きい。ベッドに寝転がって、壁、天井に一面の星空。これは結構イイモノです。かなり落ち着きます。ストレスが抜け、リラックス。

 今回の体験会では、実際に寝てしまう人も多いのではないでしょうか? 情熱が作り出す凄まじいまでのリアリティを手に取るように、しかもベッドで寝転がりながら体験できるのがとても良かったです。眠りに不安がある人、またプラネタリウムがある部屋を体験してみたい人は是非という感じです。

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