BBC News

2016年8月8日

トルコのエルドアン大統領は7日、イスタンブールで開かれた大規模集会で演説し、死刑制度の復活を国会や世論が求めるならば、承認すると述べた。

集会には少なくとも100万人が参加したとみられる。トルコでは先月、軍の一部がクーデター未遂事件を起こしている。

エルドアン大統領はさらに、トルコ政府がクーデタ―未遂事件の黒幕としている米国在住の宗教指導者、フェトゥラ・ギュレン師の支持者を政府機関からすべて排除すると述べた。ギュレン師は関与を否定している。

集会には、宗教関係者のほか、トルコの3つの野党のうち少なくとも2つの党の指導者が参加した。少数民族クルド人の政党は集会に招かれていない。

270人以上が死亡した先月15日のクーデター未遂事件を受けて、政府機関などで広範囲な摘発が行われた。ギュレン師の支持者とされ、多数が拘束されたり政府の職を解かれたりした。

西側諸国はトルコ政府の対応に批判的だ。欧州連合(EU)は、加盟国が死刑制度を持つことを認めていない。

ロイター通信によると、イスタンブールで集会が開かれた現場は100万人以上の収容が可能だが、広場の周辺の道にも人々があふれた。

トルコ政府筋は、トルコ各地で大型スクリーンで集会の様子を見せる、より小規模の集会が開かれ、合計500万人が参加したとしている。

エルドアン大統領は集まった群衆に対し、「死刑制度についてはトルコ国会が決める。(中略)事前に宣言するが、国会の決定を私は承認する」と語った。

「EUには死刑がないという。(中略)だが、米国にはある。日本にもある。中国にもある。世界の大方の国にある。なので彼らには許されている。この国でも1984年まであった。主権は国民にあるのだから、人々が決めたことに各政党も従うと確信している」

エルドアン大統領はギュレン師の運動を強く批判し、さらに厳格な措置を取ることを示唆した。

エルドアン大統領は、「7月15日は、この国が政治や経済、外交面での攻撃に強いだけでなく、軍による妨害行為にも強いことを我々の友人たちに示した。トルコは倒れないし、軌道から外れることもない」と述べた。

「もちろん、組織のメンバーをすべて見つけ出さなくてはならないし、法が許す範囲で根絶やしにしなくてはならない。しかし、もしそれだけで満足していたならば、国そして国家として同様のウイルスへの防御が弱いままになる」

「民主主義と殉死者のための集会」という表題の下で開かれた7日の集会は、過去3週間、毎晩続いていた政権支持者集会のクライマックスとなった。

エルドアン大統領の演説の前にマイクを握ったユルドゥルム首相は、ギュレン師はトルコに連れ戻されクーデター未遂の代償を払わされると語った。

公の場で語ることがあまりないフルースィ・アカール参謀総長も群衆の前で、「裏切り者」は最も厳しい処罰を受けると述べたほか、民衆がクーデター阻止を手助けしたことに感謝した。

トルコ国内で相次いだ摘発で、公務員数万人が職務停止や解職の処分を受け、多くは旅券を無効化された。軍の内部でも大規模な異動が実施された。

約1万8000人が拘束・逮捕されている。

与党、公正発展党(AK)の地方支部では、ギュレン師支持者の疑いのある人物を粛清するよう命じられた。

ギュレン師は、3年前に同氏の運動がAK党と仲たがいするまで、エルドアン大統領と緊密な同盟関係にあった。

トルコ政府はギュレン師の運動をテロ集団に指定している。

(英語記事 Turkey coup: Erdogan backs return of death penalty at vast Istanbul rally

提供元:http://www.bbc.com/japanese/37007238

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