『山旅々』編集者の「山旅のすすめ」

2016年8月16日

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柳原一信 (やなぎはら・かずのぶ)

ウェブマガジン『山旅々(やまたびたび)』編集担当

登山に出かけ、その山に属する町・食・人を知る『山旅』を楽しむ。背景にひそむ歴史や文化を知ることで旅路に奥行きある時間を作ることが好き。趣味は登山以外にトレイルランニングやテンカラ釣り、キャンプとアウトドア全般を楽しみ、遊びのスタイルやアクティビティに関する様々な情報発信している。(ウェブマガジン『山旅々』http://yamatabitabi.com/)

私の旅の楽しみ方

 私の趣味、生活の一部になっているものに登山があります。登山というと多くの方の目的が「登頂」だと思うのですが私の場合はちょっと違います。登山は手段であり目的は旅にあります。

 「旅」という言葉の語源は諸説あるようですが、古くは住居を離れることを「たび」といったようです。今では交通手段も発達していますから、距離感も変わってきたのでしょう。「旅」というと『住む土地を遠く離れて過ごすこと』と考えるのが一般的になりました。

 私にとっての旅は電車に乗り込み、数時間揺られてふと窓越しに普段みかけない景色を臨んだその時から始まります。外に広がる田園風景、遠くにそびえる山々…。何故このような場所に町が出来たのか?ここに住む人々はどのように過ごしているのか?書物やテレビやインターネットで得た知識を引っ張り出し想像しては楽しむのです。

塩の道との出会い

 それは2年前の夏休み。連休を使って私は飯豊山へ向かいました。「いいでやま」と読むこの山域は別名「東北アルプス」と呼ばれ、標高こそ北アルプスには劣りますが、雲上に広がる花々の美しさに魅了され毎年この山に向かう方が多いと聞きます。

飯豊山

 登山口から1時間あまり経った時でしょうか。登山道を歩いているとふとした拍子に突然横から人が現れたのです。思わず「わっ」と声をあげた私に呼応するかのように、先方も「うわっ」と声をあげました。

 私はその時、「あれ?僕は登山道を間違って歩いているのかな?」と思い「すみません」と謝りました。するとその方は「突然現れた私の方が悪かった」というような事を言い頭を下げていました。どこから来たのか問うと、町から来たといいます。どこまで行くのか問うと町まで行くといいます。私は頭がこんがらがり「何の道ですか?」と聞くと「塩の道」と答えるのでした。

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