BBC News

2016年8月16日

英国の欧州連合(EU)離脱に向けた正式交渉申し入れ時期が当初予想よりも大幅に遅れる見通しのなか、実際の離脱は2019年後半まで実現しないという一部報道について、離脱支持の議員らが「無駄話」だと反発している。

離脱を支持してきたジョン・レッドウッド下院議員は、テリーザ・メイ首相はEU基本条約(リスボン条約)50条に基づく離脱通告を「さっさと」したがっていると述べた。

今年6月の国民投票でEU離脱が決まった際には、離脱支持派はただちに50条を発動するよう求めていた。

現在スイスで休暇中のメイ首相は、今年中は50条を発動しないと発言している。また、デイビッド・デイビスEU離脱相は、「今年末か来年初めに発動される」との見通しを示してきた。このため、発動は2017年初めというのが大方の見方だった。

これに対して英紙サンデー・タイムズは14日、英政府の準備が遅れているため、50条発動は当初予定よりも1年近く遅れると報道。2年の交渉期間を経て英国がEUから実際に離脱するのは、2019年後半になる可能性があると書いた。

この報道について尋ねられた首相報道官はあらためて、「2016年末より前には50条発動はない」と繰り返すにとどまり、それ以上のコメントは避けた。

50条が2017年中に発動されなかった場合は、実際の離脱が2020年以降になる可能性が高まる。

首相官邸は、ブレグジット(英国のEU離脱)は「真剣で非常に複雑な作業」だと指摘。首相報道官は、「ブレグジットは最優先課題であり、実行に移し、成功させることが重要だ」と述べた。

EUに対して長年懐疑的だった保守系議員のレッドウッド氏はBBCの取材に対し、離脱手続きが遅れるとの報道を「信用しない」とし、「首相の考えを知らない人たちの無駄話だ」と語った。

レッドウッド議員によると、離脱問題が次の議会会期の中心議題にならないよう、首相は「さっさと」進める方針。このためブレグジットは「かなり早く実現するかもしれない」と議員は述べた。

先週末には、離脱派の中心人物だったナイジェル・ファラージ前英国独立党(UKIP)党首が、もしブレグジットが実施されないなら政界復帰を検討すると発言。離脱に投票した人々の「不満の高まりを感じ始めている」とツイートした。

一部報道によると、ボリス・ジョンソン外相とリアム・フォックス国際貿易相の間に縄張り争いが起きている。英紙サンデー・テレグラフによると、フォックス氏はジョンソン氏に対し書簡で、外務省から経済外交の管轄を自ら率いる省に移すべきだと主張したという。

EU離脱に関しては、外務省と国際貿易省にデイビス担当相が率いるEU離脱省を加えた3部署が管轄している。国際貿易省とEU離脱省の2組織は、6月の国民投票の後に設置された。

(英語記事 Brexit delay claims are 'idle chatter,' says John Redwood

提供元:http://www.bbc.com/japanese/37091641

関連記事

  • PR
  • 新着記事

    »もっと見る