家電口論

2016年9月6日

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多賀一晃 (たが・かずあき)

生活家電.com主宰

スマート家電グランプリ審査員。主催する『生活家電.com』を通じ、家電の新製品情報、使いこなし情報他を発信中。過去、某メーカーでAVメディアの商品企画を担当、オーディオ、光ディスクにも精通。また米・食味鑑定士の資格を有する。水、米、パン、珈琲、お茶の味に厳しい。

免震重要棟

 福島原発で一躍有名になった免震重要棟。高台、基本津波被害はないと想定されるエリアに建てられています。これが有事の際の基地です。入口も完全隔離できる上、放射線を遮蔽するカーテンが設置されています。カーテンとはいうものの、その実態は巨大な10mmもの厚みをもつ鉛の板。有用時には、これを引っ張り出すのであるが、重い。

 実際、2階の窓に設置された遮蔽カーテンは、ずっと閉められっぱなしである。その緊急対策本部は2階大部屋に設置されています。いつでも使える状態です。

 実は、ここの雰囲気に一番近いのは、この夏封切られた映画「シン・ゴジラ」の巨大不明生物統合対策本部。余りに似た雰囲気で、映画館で唸ってしまった。壁に大きなディスプレイ。整然と色分け配列で机が並べられています。その中に透明壁で仕切られたエリアがあり、対策本部長以下、責任者が入ります。

 大部屋の横には、緊急時に使用されるツールが整理して置かれる。例えば、ホットライン室。地方自治体、警察へのホットラインはもちろん、有線、無線、衛星、固定、携帯電話など想定できる事態、そして実績のあるものから最新のモノまで、とにかくあらゆることを想定して用意されている。なお、マスコミ用にはFAX、衛星FAXが用意されている。

 隣の部屋には、対応マニュアル、原発の操作手順書が棚にずらりと並べられている。ここで強調されたのは、「今回提示された対応法は、あくまでも現時点でのベスト」であることだった。危機管理に、これでイイという言葉は存在しないと言われるが、その通りの話だった。

やはり「人」

 大惨事の福島第一原発事故であるが、現場を指揮した吉田昌郎氏がいたからこそ、あのレベルで収まったとも言える。何を行うにも、人が重要である。現在停止中の7号機で説明を受けている時に、一番ビックリしたのは、三交代のチーム人数。6、7号機は最も新しい原発にも係わらず、現在18人と他号機の倍以上の人数で対応している。1つの制御室で6、7号機を管理するためとは言え、多い。

 聞いてみると8人だと、有事の時に機器のコントロールで手一杯。他のこと
ができないのである。有事のことを考慮し、追加したという。ビックリしたのかと言うと、コストは合うのかという気持ちからだ。また、有事の際の訓練もされていた。特殊車両などは使いこなしに、要領が必要。このため消防士、レスキュー隊などは、盛んに訓練を行う。彼らは、それが仕事であるし、災害に対し攻め勝つ必要があるからだ。学校の、会社の避難訓練のように、受け身ではダメなのだ。

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