2024年4月18日(木)

ACADEMIC ANIMAL 知的探求者たち

2010年2月16日

 言語学での最小単位を単語とします。単語を並べると句ができ、句を並べると文、文を並べると文章ができますね。ところが、文章が集まって本になると、言語学の範囲じゃなくなるんですよ。ヘンでしょ? なんで文章までが言語学で、本だと違うのか。これが小さい頃から気になっていたんです。言語学のようにテキストより大きいものを対象にしないやり方は、僕にとってはリアリティがない。メディア論のやっていることもそう。そのどちらでもないことにこそ関心があるんです。

後篇に続く

◎略歴
■影浦 峡〔かげうら・きょう〕東京大学大学院教育学研究科教授。1964年生まれ。専門は、図書館情報学・計量言語学・言語メディア論・専門語彙論等。学術情報センター助手、マンチェスター大学科学技術研究所客員研究員、国立情報学研究所助教授等を経て、現職。きのこ好きでもある。

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