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2016年9月20日

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米ニューヨーク市とニュージャージー州での爆発事件で指名手配されていた容疑者が19日、ニュージャージー州で発見され、銃撃戦の末に逮捕された。

アフガニスタン出身で米国籍に帰化しているアフマド・カーン・ラハミ容疑者(28)は、爆発物5つが駅近くで発見されたニュージャージー州エリザベスに近い同州リンデンの飲食店前で寝ているところを発見された。リンデンのアームステッド市長によると、警官に起こされると容疑者は発砲し、警官2人が負傷。容疑者も撃たれて負傷し、病院に運ばれた。

検察によると、容疑者は警官殺害未遂5件について訴追された。

逮捕に先立ち、ニューヨーク市警はマンハッタン・チェルシー地区で17日夜に起きた爆発と近くで発見された手製爆弾について、ラハミ容疑者を指名手配していた。

捜査当局は、容疑者特定の手がかりについて明らかにしていないが、捜査筋によると、ニュージャージー州エリザベスの鉄道駅近くで発見された爆発装置から採取した指紋が決め手だったという。

連邦捜査局(FBI)は、ニューヨークとニュージャージー両州で発見された爆発装置を、ラハミ容疑者と結びつける証拠を入手していると説明。一方で、テロ組織の「セル」(小集団)が両地域で活動している兆候はないという。

FBIはさらに、2州の爆発事件について共犯は捜索していないと話している。

家族はフライドチキン店を経営

ラハミ容疑者は、駅近くで爆発物が発見されたニュージャージー州エリザベス在住。家族は地元でフライドチキン店を経営しており、容疑者もそこで働いていた。

家族はごく普通で「アメリカナイズ」されていたと地元住民は話す。

店で働くラハミ容疑者を知っていたというライアン・マキャンさんは、「すごく人懐っこい人で、だからこそ今回のことはすごく怖い」と話した。

国連総会のためニューヨークを訪れているオバマ大統領は、ニューヨークとニュージャージーの爆発事件と、17日に中西部ミネソタ州で起きた無差別刺傷事件との関連はないと捜査当局はみていると話した。22歳のソマリア系米国人によるミネソタ州の事件では、9人が負傷し、犯人もその場で射殺された。

大統領は、米国はいわゆる「イスラム国」(IS)掃討に引き続き注力していくと強調。「攻撃しろとインターネットで大勢に教唆しているISIL(ISの別名)を打倒するため、今後も国際的な連合を率いていく」と述べた。

トランプ氏はただちに

米大統領選の共和党候補、ドナルド・トランプ氏は容疑者逮捕を受けてただちに、移民対策強化を主張してきた自分の強硬路線が正しかったと主張し、「イスラム過激主義テロリズム」打倒を誓った。

19日夜にフロリダ州で開かれた支援者集会でトランプ氏は、捜査当局はこれから容疑者を甘やかす、それはこの国が弱くなった証拠だと発言。

「(容疑者に)素晴らしい病院の手当てを提供するわけだ。世界で最高峰の医師団に面倒をみてもらえる」とトランプ氏は延べ、移民受け入れにあたっては米国人としての理念や価値観を共有するか試す「極端な審査」が必要だと持論を繰り返した。

トランプ氏はさらに、安全懸念が強い地域や移民詐欺が多い国からの移民858人に国土安全保障省が誤って米市民権を与えていた問題に言及し、民主党候補ヒラリー・クリントン氏の「国境開放」政策では、ニューヨークやミネソタのような事件が、今後も再発してしまうと警告した。

一方のクリントン氏は、トランプ氏の言動でテロリストはかえって活動しやすくなっていると批判。むしろ、イスラム系米国人コミュニティーと捜査当局の間の信頼関係醸成に尽力すると約束した。

(英語記事 US terror blasts suspect Ahmad Khan Rahami in custody

提供元:http://www.bbc.com/japanese/37415303

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