BBC News

2016年9月22日

米南部ノースカロライナ州シャーロットで20日に警察が黒人男性を射殺し、21日夜まで続く激しい抗議行動が起きている問題で、同州知事は21日、シャーロット市に非常事態を宣言し、警備に州兵を投入した。抗議に参加していた男性が撃たれて負傷している。これに先立ち、警察本部長は現場の警官が男性に銃を手放すよう、繰り返し命令したと記者会見で説明した。

ノースカロライナ州のパット・マクローリー知事は、抗議行動が暴動と化し、市民や報道陣が襲われ、窓ガラスが割られたり放火されたりする状況を受けて、非常事態を宣言した。

20日から2夜連続して、市内では激しい抗議行動が繰り広げられており、機動隊は催涙ガスを使用。州間道85号が閉鎖され、警官16人が負傷した。21日夜には男性がひとり撃たれて重体となった。市は当初、男性が死亡したと発表していた。市当局は「民間人が民間人」に発砲したと説明している。

黒人男性キース・ラモント・スコットさん(43)が20日に警官に射殺されたことに抗議する2日目のデモは、当初は平和的に始まったが、途中で発砲があり、男性がひとり負傷した。市は当初、男性が死亡したと発表したが、男性は重体だと後にツイッターで訂正した。

抗議参加者は機動隊にビンや花火を投げつけ、警察は閃光弾や催涙ガスで群衆を鎮圧しようとした。

事件の事実関係について、シャーロット・メクレンバーグ警察のカー・パットニー本部長は21日、警官はスコットさんに車から降りるよう指示した時、スコットさんは短銃を手にしていたと記者会見で説明。警官たちが銃を手放すよう指示すると、スコットさんはいったん車内に戻った。銃を手にしたまままた外に出てきたところで、警官がスコットさんに発砲したという。

スコットさんは病院で死亡した。

発砲した勤務歴2年のブレントリー・ビンソン警官は、休職扱いとなった。ビンソン警官はアフリカ系。

パットニー本部長は、「何が起きたのか、特にソーシャルメディアで言われているような展開は事実と少し違うので、話の流れを修正する必要がある」と述べた。遺族はスコットさんが撃たれた際に車内で本を読んでいたと主張しているが、現場で本は見つからなかったと説明した。

本部長はさらに、スコットさんが銃を持っていたのは明らかだが、警官たちに向けていたかは不明だと認めた。

警察報道官によると、シャーロット市警は別の容疑者を逮捕するため集合住宅に到着したところ、停車していたスコットさんに遭遇したという。

地元紙シャーロット・オブザーバーによると、スコットさんが撃たれた後、娘だと言う女性がフェイスブックにビデオを投稿し、父親は武器を持っていなかったし、障害があったと主張。息子のスクールバスを待つ間、本を読んでいたが、スタンガンで撃たれた後、銃で4回撃たれたと話している。

事件後に開かれた黒人指導者の記者会見で、アフリカ系米国人団体「ネイション・オブ・イスラム」の指導者、B.J.マーフィー氏は、シャーロット市を経済的にボイコットするよう呼びかけ、「失うものはなにもない」と主張した。

18日には中西部オクラホマ州タルサ市の警察が、16日に射殺した黒人男性テレンス・クラッチャーさんは武器を持っていなかったと発表したところだった。

シャーロット市のジェニファー・ロバート市長はBBCに対して、「シャーロットでは市民と警察の間の良好な関係を築こうと、一生懸命努力してきた。地域ぐるみの防犯活動のお手本となってきた。他の自治体の警察を指導してきたほどだ。現状は本来のシャーロット市民の姿ではないし、一連のデモを速やかに収束させて、平和的な抗議や対話へと、次の段階に進んでいけるよう願っている」と話した。

(英語記事 Charlotte police: Keith Scott was warned to drop gun

提供元:http://www.bbc.com/japanese/37436777

関連記事

  • PR
  • 新着記事

    »もっと見る