BBC News

2016年9月23日

米中部オクラホマ州タルサの担当検察は22日、武器を持たない黒人男性を射殺した警官を、故殺の罪で訴追したと発表した。ベティ・シェルビー警官は16日、故障した車の横に立っていたテレンス・クラッチャーさん(40)の胸を撃って死亡させたとされている。南部ノースカロライナ州シャーロットでは、黒人男性キース・ラモント・スコットさん(43)の射殺を受けて3日目の抗議が繰り広げられた。

タルサのスティーブ・クンツワイラー地区検事は、シェルビー警官がクラッチャーさんを射殺したのは「不法で不要」だったとして、第一級故殺罪で警官を訴追したと明らかにした。有罪となれば最短で禁錮4年となる可能性がある。警官は当時、別の事件の通報を受けて現場に向かうところだった。

訴追が発表されると、より量刑の重い罪状を要求する人たちが数人集まり、抗議した。

シェルビー警官は事件後、クラッチャーさんが指示に従わず、窓から車内に手を伸ばそうとしたため発砲したと説明していた。しかしクラッチャーさんの遺族はこれに反論し、車の窓は事件当時閉まっていたと主張。タルサ市警は18日、クラッチャーさんは銃を携行しておらず、車内にもなかったと捜査結果を発表した。現場を映したビデオでは、クラッチャーさんが両手を挙げて車に寄りかかっている様子が見える。

警官を担当するスコット・ウッド弁護士によると、警官は事件当時、クラッチャーさんが合成麻薬PCPを使用していると判断して対応していた。PCPの容器が車内から発見されている。

クラッチャーさんは銃で撃たれたほか、別の警官はスタンガンを使用していた。

米司法省は、クラッチャーさんの公民権が侵害されたかどうか、独自捜査に着手した。

シャーロットでは夜間外出禁止令に背き抗議

20日に黒人警官が黒人男性を射殺した南部ノースカロライナ州シャーロットの市当局は22日、暴力的な抗議行動が3日連続で起きるのを防ぐため、23日午前零時から午前6時までの夜間外出禁止令を発令した。しかし、スコットさんの死に抗議する市民はこれを無視して、往来で行進したりゴスペルを歌ったりと抗議を続けた。

シャーロット市警によると、抗議行動のほとんどが平和的なものだったため、外出禁止令を理由に取り締まったりはしなかった。しかし22日夜には警官2人が負傷したという。

第1回目の大統領候補テレビ討論会を26日夜(日本時間27日午前)に控えた共和党候補のドナルド・トランプ氏は、ほとんどの暴力行為の原因は主に麻薬だと述べた。

「気づいていないかもしれないが、夜にテレビで目にする光景はかなりの度合いで、麻薬が要因だ」とトランプ氏。

またノースカロライナ選出のロバート・ピテンジャー下院議員(共和党)はBBCに対して、抗議参加者たちは白人が成功しているから白人を憎んでいるのだと発言。下院議員は後にCNNで、自分の発言について謝罪した。

一方で、民主党副大統領候補のティム・ケイン氏は、警察に射殺された黒人男性のリストは「もう長すぎる」と述べ、米国は国として人種対立の問題に取り組まなくてはならないと述べた。

(英語記事 Tulsa shooting: Manslaughter charge for police officer who shot black man

提供元:http://www.bbc.com/japanese/37450936

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