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2016年10月6日

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米司法省は5日、国家安全保障局(NSA)の契約職員ハロルド・マーティン容疑者(51)を国家機密情報を盗んだ疑いで逮捕、訴追したと発表した。容疑者は最高レベルの機密情報の取り扱いが許可されていた。有罪となれば10年間服役する可能性がある。

司法省によると、マーティン容疑者はITコンサルティング会社ブーズ・アレン・ハミルトンからNSAに派遣されていた。NSAやCIAの情報監視活動について暴露して亡命したエドワード・スノーデン氏も、同社に雇用されていた。

マーティン容疑者の担当弁護士は、容疑者が深く愛する国を裏切ったという証拠は何もないとコメントしている。

司法省によると、マーティン容疑者が保有していた書類のうち6点が、最高機密扱いだった。最高機密とは「許可なしに公表すれば、米国の国家安全保障にきわめて深刻な損害を与えるだろうと、合理的に予測される内容」のものを意味するという。

逮捕令状によると、米連邦捜査局(FBI)は今年8月27日にメリーランド州グレンバーニーの自宅と車庫と自動車を家宅捜索した2日後、容疑者を逮捕した。

FBIによると、容疑者は当初、書類の持ち出しを否認したが、後に書類やデジタル・ファイルを持ち出したと認めたという。

マーティン容疑者を担当するジェイムズ・ワイダ弁護士は地元紙ボルティモア・サンに対して、「ハル・マーティンが国を裏切ったと言う証拠はない」、「ハル・マーティンが家族と国を愛していることは分かっている。米海軍で名誉をもって国のために尽くし、生涯をかけてこの国を守ってきた」と話している。

政府資産の窃盗で有罪になれば最長で禁錮10年の刑になる。機密資料の持ち出しでは最長禁錮1年が言い渡される。

事件を最初に伝えた米紙ニューヨーク・タイムズによると、マーティン容疑者はNSAがロシアや中国、イラン、北朝鮮などのシステムをハッキングする際に使う「ソースコード」を持ち出した疑い。

FBIのジェレミー・ブカロ特別捜査員は、「マーティン容疑者宅や車両から押収した資料の大半は、米政府の所有物で、重要機密と指定されている米政府の情報を含んでいる様子だった。資料が公表されれば、極めて重要性の高いソースや手法や能力が明らかにされる」と書いている。

司法省のジョン・カーリン司法次官補(国家安全保障担当)は、内部関係者による脅威をあらためて強調する事件だとコメントしている。

(英語記事 NSA government contractor 'stole classified files'

提供元:http://www.bbc.com/japanese/37571025

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