2024年4月24日(水)

佐藤悦子 バランス・マネジメント

2010年3月2日

 でも私の今の状況では、丸1日の買い物をする以上に、今取り組んでいる仕事の精度を上げることや、子どもと一緒に過ごすことの方が、自分にとって大切なことなのです。優先順位の上の方に他にしたいと思うことがあるので、優先順位の下位にあることは自ずと実行不可能でも仕方がありません。単純に「ほかにしたいことがあるから、それはできない。しょうがないよね」というわけです。

 優先順位の上位の“したい”ことを守る中で、「自分ハッピー」に不可欠なお買い物に許される時間として1時間半もとれたら、私にとっては十分満足なのです。

 というように、ここでも「自分ハッピー主義」と相談しながら、その時の状況に応じた優先順位を決めていくことを意識しています。さもないと「本当はしたいことを、私は我慢している!!」というストレスにつながり、そんなマイナス思考で活動をしていれば当然、結果もよいものにはならないでしょう。

カッとならないコツは「小さな気分転換」と
「すぐに反応しないこと」

 前にもお話しましたが、「自分ハッピー」というのは脇目もふらずにただ自分のしたいことだけを追いかければいいというわけではもちろんありません。自分のハッピーは周囲のハッピーと共にあるので、周囲をかき乱してまで自分がやりたいことを貫いても結局それは本当の「自分ハッピー」ではないのです。

 そんな「自分ハッピー」の重要なカギを握っている、周囲の対人関係において、ときに「そんなこと、ありえないでしょう!」ということを言われたり、されたりということが、公私ともに誰にでもあるのではないでしょうか。

 たとえば仕事で無理難題な条件を提示されたりなどして「ええ!」と反発心が沸くこともあるでしょう。かといって、いつまでも頭に血を昇らせているわけにもいきません。

 そこで私は一呼吸を置くように心がけています。そうするとまた「しょうがない」と状況や相手を受け容れるゆとりが持てるようになるからです。

 40年も生きていると自分を落ち着かせるちょっとした方法がいくつかは見つかってきます。

 私は、時間がない中でも、ほんの少しでもゆとりのあるときは、近くのカフェへでかけて、大好きなホットチョコレートヤロイヤルミルクティを一杯飲んで、ふっと心を和ませます。

 とても外に出るほどの時間をとれそうにないときは、買い置きをしているお気に入りのチョコレートを口に入れて、オフィスに居ながらにして速攻で気分転換します。一呼吸置くことができて、視点を変えて状況を見ることが可能になります。

 夜、家でメールチェックをしていたりして「わ!」と思うようなものに遭遇した時は、その場で返信したりせず、お風呂に入って寝てしまい、翌朝冷静になってから改めて対応します。

 とにかく頭に血が昇ったら、ちょっと状況や気分を変えて、一呼吸を置くのです。

 そうすることで、相手の立場をふと考える余裕がでてきます。そうすればたとえ自分にとってはどれほど理不尽な要求をされていたとしても、相手にもそれなりに正当な言い分と立場があるのだということに思いが至ります。


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