BBC News

2016年10月25日

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南米ベネズエラの政府と野党は、同国の経済危機について協議を開始する。ローマ法王庁が24日、明らかにした。

ベネズエラのマドゥロ大統領はバチカンを非公式に訪れており、フランシスコ法王が話し合いを促した。法王庁と南米諸国連合(UNASUR)が協議の仲立ちをする。

ベネズエラでは、マドゥロ氏の退陣を求める人々が国民投票の実施に向けた署名運動を進めているが、選挙管理当局が手続きの停止を決めたことを受けて、抗議デモが相次いでいる。

法王庁は発表文で、フランシスコ法王が双方に、「真摯で建設的な対話の道を進む勇気を見せるよう促した」と述べた。

法王庁のアルゼンチン大使エミル・パウル・ツェリク大司教は、政府や野党の代表と面会した後、「国民の対話」はすでに始まっていると語った。30日にカリブ海のマルガリータ島で正式な協議を開始することで双方が合意したという。

マドゥロ大統領は「ようやく」対話が始められると語った。

ツェリク氏と面会した、野党連合を率いるヘスス・トレアルバ氏は、協議は重要だとしながらも、「政府が時間稼ぎをする作戦であってはならない」と述べた。

野党連合の指導者の1人、エンリケ・カプリレス氏は、協議開始の発表は注意をそらす策略だとし、「ベネズエラで対話は始まっていない」と語った。

野党は、ベネズエラで深刻化する経済危機の責任はマドゥロ大統領にあると批判している。世界有数の石油埋蔵量を持つ同国では、食料品の不足やインフレ高進が問題となっている。マドゥロ大統領は元バス運転手で、組合のリーダーを経て、2013年に死去したウゴ・チャベス前大統領に後継指名を受けた。

野党はマドゥロ大統領の罷免を問う国民投票の実施を目指しているが、選挙管理委員会は先週、手続きを停止すると発表した。

選管は手続きを停止した理由について、国民投票の前提条件の署名活動に不正があったと説明しているが、野党は選管が政府の言いなりになっていると非難している。

ベネズエラ国会は23日に臨時会を開き、マドゥロ大統領の社会主義政権が「進行中のクーデター」に関与していると非難する決議を可決した。

南北アメリカ諸国が参加する米州機構(OAS)も、ベネズエラ選管当局の決定に「深い懸念」を示している。

コロンビア国境に近いサンクリストバルでは、学生数百人が24日に抗議デモを行った。26日にはベネズエラ全土で抗議デモが予定されている。

マドゥロ大統領は、野党が米国などの外国勢力とつながっており、「ベネズエラの石油資産を手に入れようとして」同氏の失脚を狙っている、と非難している。

(英語記事 Venezuela political foes 'to hold talks' in surprise move

提供元:http://www.bbc.com/japanese/37759113

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