2024年4月25日(木)

ビジネススキルを活かして楽しむ脱力系子育てのススメ

2016年11月8日

 例えば、今週末にお子さんの学力テストがあるとしましょう。

 出題範囲は事前に分かっているのですが、算数と社会は、お子さんが苦手にしている単元から出題されることになっています。苦手単元の復習をしておかないと、かなり成績が下がってしまいそうです。

 テストの有無にかかわらず、塾の授業は普通に行われますから宿題もいつも通り出されます。日曜日はお友達の誕生日会に招かれていて、本人はとても楽しみにしています。

手取り足取り状態も権限委譲で解決

 これまでのお母さんの関わり方は、今日何をやるのかをお子さんに指示して、一つひとつできたかどうかをチェックするというスタイルでした。

 「いい加減自分のことは自分で考えて欲しいんだけれど、あの子ったら『ママ、次は何したらいいの?』って聞いてくるばかりで全然動けないの。時間もないし、いちいち確認してあげるしかないじゃない」と言うのが、彼女の言い分です。

 お父さんの目には、ニワトリとたまごの関係で、「母親が手取り足取り構いすぎるから、自分で考える力が育たないんじゃないのかな?」とも見えるのですが、それをそのまま口にすれば、どんな反応が返ってくるかは重々分かっています。

 さあどうしましょうか。

 そうです、権限委譲の知恵を活用すればいいのです。

 今までお母さんが全部決めていた勉強計画の一部を、お子さんに任せていくことにしましょう。また、苦手単元の復習についても、何をどれぐらい行うのかの判断もある程度はお子さんに委ねるようにしていきましょう。

 この場合お父さんは、まず、お母さんとの間で「逆」権限委譲を行うことになります。

 「毎日勉強を見てくれていて、あの子に何ができて何は苦手か、誰よりも知ってるよね。それで相談なんだけれど、自分のことを自分でできるように少しずつ本人に任せていくチャレンジを一緒にしてみない? 何か困ったことが起きたら僕の責任で、立て直しはするから、どんなことからなら任せていけそうか考えてみてくれない?」

 と、参加を申し出るのです。

 「あなたが頑張るなら、チャレンジしてもいいわね」と、お母さんが日々の勉強についてお子さんに委ねていく気になるように。

 このステップがきちんと踏まれると、お母さんはお子さんとの権限委譲に入ることができます。


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