BBC News

2016年11月15日

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ロシア政府は14日、トランプ次期米大統領とプーチン露大統領が電話会談し、両国関係の「正常化に向けて努力する」と合意したと発表した。

ロシア政府によると、プーチン氏はトランプ氏に「選挙で示した政策の実施が成功」するよう祝意を告げた。また選挙中にプーチン氏を称賛し続けたトランプ氏は、「ロシアと長続きする関係」を目指すと述べたと言う。

ロシア政府によると、両者はシリア問題についても意見交換し、現在のロシア・米国関係には「非常に不満だ」と合意。さらに両氏は、2017年は両国の外交関係成立から210年の年なだけに「そのこと自体が、実務的で互いの利益となる協力関係への復帰を促すべき」だと話しあったという。

プーチン氏とトランプ氏は、今後も電話で連絡を取り合い、後日に実際会って会談するため日程を調整すると約束したという。

ロシア政府は、どちらから電話を掛けたのかは明らかにしなかった。一方でトランプ氏の事務所は、電話をかけてきたのはロシア側で、米ロ両国にとって共通の敵や課題、戦略的経済問題などを話し合ったと説明した。

トランプ氏の事務所によると、「トランプ次期大統領はプーチン大統領に、ロシアならびにロシア国民と長続きする強力な関係を持つことをとても期待していると伝えた」という。

ロシアの国営メディアは、米大統領選中はあからさまに民主党候補のヒラリー・クリントン氏を批判し、「選挙は仕組まれている」というトランプ陣営の主張を繰り返していたが、トランプ氏当選が確実になると「国民の味方」の勝利を高らかに称賛した。

一方でオバマ大統領は会見で、自分がホワイトハウスで会談した際のトランプ氏は「強い北大西洋条約機構(NATO)を今後も支えていく」と話したと明らかにした。

選挙中のトランプ氏は、一部のNATO加盟国が自国の防衛費を十分に負担せず、米国に頼り過ぎだと強く非難し、「NATOは時代遅れ」だと批判していた。

ドイツ、ギリシャ、ペルー歴訪を前に記者会見したオバマ氏は、トランプ氏がイラクの核開発をめぐる多国間合意に反対してきたことに触れ、トランプ氏には「事実関係を」見てもらいたいと述べた。

大統領はさらに、トランプ氏を容認するような発言を続けたことについて聞かれ、「トランプ大統領」については「もちろん」今でも懸念しているし、トランプ氏が自覚しない限りその「気質の中には、大統領に不向きな要素がいくつかある」と指摘した。

ただし米大統領の職には「とてつもない連続性」があるため、今後も米国は「世界中の人たちを支える力強い柱、希望の光」であり続けると期待を示した。

BBCのモスクワ特派員スティーブ・ローゼンバーグ記者は、ロシアではトランプ氏は言いたいことを言うプラグマティック(現実的で実務的)なビジネスマンで、ロシアとしてはビジネスができる相手だと受け止められていると話す。

オバマ政権は発足当初、米ロ関係の「リセット」を掲げ、北朝鮮やイランの核開発などについては協力を実現したものの、ロシアのウクライナ東部介入、米政府内部告発者エドワード・スノーデン氏のロシア亡命、ロシアのシリア・アサド政権支援などをめぐり関係が悪化した。

さらにクリントン氏が2011年のロシア議会選を米国務長官として強く批判したため、プーチン氏は自分に対する反対デモはクリントン長官が扇動したものだと強く反発していた。

トランプ氏は来年1月20日、第45代米大統領に就任する。

(英語記事 Trump and Putin 'will try to mend ties', Kremlin says

提供元:http://www.bbc.com/japanese/37983512

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