今月の旅指南

2016年11月26日

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狩野直美 (かのう・なおみ)

東京生まれ。フリーライター。旅行業界誌の記者・編集者を経て、1994年からフリーランスに。主に海外旅行関連誌、ウェブマガジン等に記事を執筆中。

 東西を結ぶ主要道として、古来人々が行き交ってきた東海道。江戸時代に五街道の一つとして宿場の整備が進むと、多くの庶民が旅する道へと変貌を遂げた。そんな時代に生まれた、歌川広重の傑作「東海道五十三次」をはじめ、宿場町や名所にちなんだ作品を集めた展覧会が、箱根の岡田美術館で開かれる。

歌川広重 《東海道五十三次 箱根》(湖水図)
天保4~5年(1833~34) 岡田美術館蔵

 会場には、広重が手掛けた20種を超える東海道シリーズのなかで、最も人気の保永堂(ほうえいどう)版の「東海道五十三次」全55図が並ぶ。早朝の旅立ちを描いた「日本橋」や、色とりどりの切り立つ山の描写で東海道屈指の難所を表した「箱根」、降り積もる雪景色の「蒲原(かんばら)」、夕立にとまどう旅人の様子を臨場感たっぷりに描いた「庄野」など、時間や季節感を織り込みながら、宿場町と人々の情景を巧みに描いた、風景画家・広重の出世作をたっぷり味わうことができる。全図の一挙公開は、岡田美術館としては初の試みとなるだけに見逃せない。

 このほかにも、前田青邨(せいそん)が、箱根山中に隠れた源頼朝の再出発の様子を描いた「真鶴之浜(まなつるのはま)」など、箱根をはじめ東海道の宿場町と関わりのある作品をあわせて展示。作品を通して、東海道を巡る旅気分が味わえる。

●美術館で巡る 東海道五十三次の旅─広重の版画を中心に─
 <開催日>2016年12月23日~2017年4月2日
 <開催場所>神奈川県箱根町・岡田美術館(箱根登山鉄道箱根湯本駅からバス)
 <問>☎0460(87)3931
  URL:
http://www.okada-museum.com/
     http://www.okada-museum.com/exhibition/next

*情報は2016年10月現在のものです。料金・時間・休館日などの詳細は、お出かけの際、現地にお確かめください

 

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