BBC News

2016年11月24日

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ドナルド・トランプ次期米大統領は23日、国連大使などの閣僚級人事で2人の女性を指名した。これまで明らかになった新政権の主要人事で、女性が指名されるのは初めて。

国連大使にはニッキー・ヘイリー・サウスカロライナ州知事、教育長官には実業家のベッツィー・デボス氏がそれぞれ指名を受けた。

過去には2人ともトランプ氏を批判している。ヘイリー知事はトランプ氏を「好きな人物ではない」と語ったことがあり、デボス氏も、トランプ氏は共和党に「侵入」したと述べていた。

大統領選で共和党候補の指名をトランプ氏と争った元神経外科医のベン・カーソン氏も、自分も指名されるだろうと示唆した。党予備選から撤退後はトランプ氏支持を表明していたカーソン氏はフェイスブックで、「米国を再び偉大にするため、私の役割について発表する時が近づいている」とコメントした。

トランプ氏は22日に、カーソン氏を住宅都市開発省の長官に指名することを「真剣に検討している」とツイートした。

ヘイリー、デボス両氏の指名は上院での承認が必要。上院は与党・共和党が多数派。

トランプ氏はヘイリー氏について、「交渉をまとめた実績があり、これからも交渉をたくさん成功させるだろう」と述べ、「世界の舞台で我が国を代表する素晴らしいリーダーになる」と付け加えた。

ヘイリー氏は指名の受諾について「心打たれた」とし、議会承認を待つ間は知事の職に留まると語った。

共和党予備選でヘイリー氏は当初、マーコ・ルビオ上院議員(フロリダ州選出)を支持。同氏が選挙戦から撤退した後は、テッド・クルーズ上院議員(テキサス州選出)を支持していた。

ヘイリー氏は、トランプ氏が選挙戦で主張していたイスラム教徒の米国入国禁止について、「米国らしくない」と強く批判していた。

一方のトランプ氏は、ヘイリー氏が「不法移民にとても甘い」と批判し、サウスカロライナ州民は知事を「恥ずかしく思っている」と述べていた。

サウスカロライナ州初の少数民族で女性の知事となったヘイリー氏は、インド移民を父母に生まれ、ニムラータ・ランダワと名付けられた。シーク教徒の家庭に育ったが、ヘイリー氏は自身はキリスト教徒だとしている。

2015年には、州議事堂前に掲げられていた、黒人差別の意味を持つとされる南北戦争時の南軍旗の撤去を命じたことで、共和、民主両党からの称賛を受けた。

教育長官の指名を受けたデボス氏は、名誉なことだと述べた。

しかし、ミシガン州出身の富豪で、共和党の有力献金者でもあるデボス氏は以前、トランプ氏について、「共和党を代表していない」とし、「(党への)侵入者」だと語っていた。

デボス氏は当初、トランプ氏と予備選で争ったカーリー・フィオリーナ元ヒューレット・パッカード最高経営責任者(CEO)やルビオ上院議員、ジェブ・ブッシュ元フロリダ州知事らを支援していた。

デボス氏は、学習到達度の全国統一基準「コモン・コア」を各州の学校に適用する取り組みを以前支持していたが、保守派の多くは統一基準に反対している。

トランプ氏は、デボス氏が「教育を擁護する優秀で情熱を持った人物になる」と述べた。

デボス氏の夫ディック・デボス氏はアムウェイ共同創業者の相続人で、米フォーブス誌によると、資産総額は51億ドル(約5745億円)に上る。

トランプ次期政権の主要ポストにはこれまで、司法長官にジェフ・セッションズ上院議員(アラバマ州選出)、中央情報局(CIA)長官にマイク・ポンペオ下院議員、大統領首席補佐官に共和党全国委員会のラインス・プリーバス委員長が、それぞれ指名されている。

今週米国で祝われる感謝祭の休暇明けに、主要人事がさらに発表される見通しとなっている。

(英語記事 Trump picks Nikki Haley and Betsy DeVos as first women for cabinet

提供元:http://www.bbc.com/japanese/38088086

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