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2016年11月28日

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来年春のフランス大統領選に向けて、中道右派野党・共和党の候補を決める予備選の決選投票が27日行われ、フランソワ・フィヨン元首相(62)がアラン・ジュペ元首相(71)に勝利した。開票がほぼ終わった段階で、フィヨン氏の得票率は約67%

フィヨン氏は、フランスが「真実と行動」を求めていると主張し、より公平な社会を築くと約束した。

勝利が確実になると、フィヨン氏は支援者に対して、変化のために働くと表明。「もしフランス国民が信任してくれるなら、その契約を尊重し、尊厳をもって行動する」と述べ、「フランスにとって例のない挑戦となる」、「真実を語り、(フランスの)ソフトウェアをすっかり入れ替える」と約束した。

当初は有力視されていた穏健派のジュペ元首相は、フィヨン氏の「大勝」を祝福し、大統領選では支援すると約束した。

フィヨン氏は来年4~5月にかけて行われる大統領選で、社会党の候補と、極右「国民戦線」のマリーヌ・ル・ペン党首と争う見通し。

20日の第1回投票時点で、得票率44%だったフィヨン氏の勝利が予想されていた。サルコジ大統領の下で首相を務めたフィヨン氏は、カトリックで、妊娠中絶は同性結婚などについて伝統主義者とみられている。

公務員50万人削減や週35時間労働制の撤廃、年金受給開始年齢の引き上げや富裕税廃止など、劇的な経済改革を提案している。

社会党に注目

次に注目されるのは、与党・社会党だ。国民に極めて不人気のフランソワ・オランド大統領が来年1月の党内予備選に果たして再出馬するのかが、注目されている。大統領は、再選を目指すかどうか数日中に発表するとみられている。

マニュエル・バルス首相は27日、日曜紙ジュルナル・デュ・ディマンシュに対して、予備選でオランド大統領と戦うことも辞さないと表明。「左派が政権を維持するのはまったく無理だ」という考えを、打ち消したいと強調した。

一方で、オランド氏の愛弟子とされるエマニュエル・マクロン前経済相(38)はすでに、中道無所属として大統領選に出馬する方針を発表している。


<解説>ルーシー・ウィリアムズ、BBCニュース、パリ

この予備選決選投票でフランソワ・フィヨン氏の勝利はほぼ確実だったし、陣営もそれは分かっていた。

投票締め切りから間もなく、最初の開票結果が入り始めるころには、すでに選対本部でお祝いが始まっていた。そして数時間後に、勝利は確実となった。フィヨン氏は3分の2の票を得票した。かつてはこのレースの「第三の男」と言われていた候補にとって、実に意外な勝利だった。

アラン・ジュペ氏は自ら進んで、熱心な支援者たちの前に立ち、敗北を認めた。自分の名前を唱える人たちにかすかに微笑み、出馬した時と同じように「自由な人間」として戦いを終えると述べた。「私は自分自身や自分の考えを裏切らなかった」と。

共和党にとっては初の予備選だった。フィヨン氏は今後、予備選の戦いを経た党内を団結させ、与党・社会党の候補や、極右リーダー、マリーヌ・ル・ペン氏と戦うことになる来年の大統領選に向けて、準備しなくてはならない。

(英語記事 France presidential race: Fillon wins conservative candidacy

提供元:http://www.bbc.com/japanese/38126846

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