Wedge REPORT

2016年12月6日

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小川たまか (おがわ・たまか)

フリーライター

1980年東京生まれ。教育、働き方、性暴力などを取材。『「ほとんどない」ことにされている側から見た社会の話を。』(2018年/タバブックス)。Yahoo!個人「小川たまかのたまたま生きてる」(https://news.yahoo.co.jp/byline/ogawatamaka/)などで執筆。Twitter:@ogawatam

「災害時のために液体ミルクを備蓄しておきたい」声も

――育児経験がないとミルクのことってなかなか知る機会がありません。ウェッジの読者にも、よく知らない人は多いかもしれませんので、基本的なことから伺っても良いでしょうか。

末永:まず飲む時期についてですが、赤ちゃんが母乳かミルクだけで育つのは生後半年頃まで。6カ月を過ぎた頃から、合わせて離乳食も食べ始めます。そこからは個人差があって、1歳頃にミルクも母乳もやめる子もいるし、2歳頃まで続ける子もいます。1歳頃からは、フォローアップミルクという、栄養成分の違うミルクを離乳食の足しにすることも多いです。このフォローアップミルクについても、海外では液体ミルクが販売されています。

――粉ミルクを作るのがなかなか手間なんですよね。話を聞くと驚きます。

末永:私も子どもが生まれるのが遅かったので、友達が遊びに来て「ミルク作るからお湯貸して」って言われたりすると「お湯?」って思ってましたね(笑)。

 手順としては、粉をお湯で溶いて、それを赤ちゃんが飲んでもやけどしない人肌の温度まで冷まして飲ませます。3~10分ほどかかる。作り置きはできないので、生まれたばかりの頃は2時間置きで作ったり。赤ちゃんがお腹を空かせて泣き始めると、粉ミルクを作るためにそばを離れなければいけないですが、離れるとさらに激しく泣いて、ミルクができた頃にはもう泣き止み方がわからなくて、ミルクが飲めない、みたいな悪循環になることも。泣かせっぱなしなので「ごめん、ごめん」って焦るんですよね。

編集担当K:焦りますよね。焦りすぎて哺乳瓶の口の部分を落としちゃって、「あ、もう1回消毒しなきゃ」みたいな。充分に冷ましたつもりでも、「ダメだ、もう1回」みたいなこともありますし。

――大変ですね。

末永:大変なんです。お出かけする場合は、魔法瓶にいっぱいお湯を入れます。量が少ないと冷めてしまうので。でもお湯だけで作ると冷めるのに時間がかかるので、水も一緒に持って行くことも。

――その分、母乳なら楽とも言われたりしますが、母乳をあげているお母さんでも、急に出なくなる、ということもあるんですよね。

末永:疲れると出が悪くなるんですよね。水分や栄養が足りないと、途端に出が悪くなります。

――熊本地震の際は、フィンランドから液体ミルクが被災地へ送られました。震災のような緊急時の場合にも、本当に役立つと思います。

末永:液体ミルクに関するアンケートを取ってみたら、「今は母乳育児しているけれど、災害時のために液体ミルクを備蓄しておきたい」という方も多かったです。母乳にしろミルクにしろ、赤ちゃんはそれがなければ生きていけないので、保護者は切実な気持ちで考えていると思います。

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