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2016年12月6日

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シリア北部の主要都市アレッポで政府軍と反政府勢力の間で続く戦闘をめぐり、国連安全保障理事会は5日、7日間の停戦を求める決議案を採択したが、ロシアと中国が拒否権を発動し否決された。

ロシアは、決議案の最終的な文言を検討するため24時間の猶予を置くという、安保理の慣習が守られていないと主張した。

米国はこれを「でっち上げられたアリバイ」だと一蹴。ロシアが決議案に反対するのは、シリア政府軍の最近の軍事的成果をロシアが維持したいからだと非難した。

一方で、11カ国が決議案に賛成した。停戦してアレッポに人道支援を障害なく届ることが、決議案の狙いだった。

国連安保理の決議案は非常任理事国のエジプト、ニュージーランド、スペインが共同提出したが、拒否権を持つ常任理事国のロシアと中国が拒否権を発動。ベネズエラが反対票を投じ、アンゴラは棄権した。

反政府勢力が掌握するアレッポ東部で、シリア軍はさらに進攻しているとみられている。進攻が確認されれば、政府軍は1週間余りで反政府勢力の支配地域の約70%を奪還したことになる。

反政府勢力が依然として掌握する地域では、10万人以上が包囲下で生活している可能性がある。食料が底をつき、病院がひとつも機能していない状況だ。


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決議案について、ロシアのビタリー・チュルキン国連大使は、24時間待つという慣習が守られていないとした上で、採択は、ロシアと米国の専門家が6日か7日にジュネーブで会合を持つまで延期されるべきだと語った。

米国のミシェル・シソン国連次席大使は、ロシアによる「でっち上げられたアリバイ」だと非難し、「ロシアが安保理を宙ぶらりんの状態にするようなことはさせない」と述べた。

フランスのフランソワ・デラットル国連大使は、ロシア政府が、戦闘に勝つための「人的被害を顧みず、アレッポの掌握を決意している」を非難した。

英国のマシュー・ライクロフト国連大使は、拒否権発動により、ロシアとその協力者は、「アレッポで今、地獄に耐えている罪のない男女、子どもたちの命を人質にとっている」と述べた。

ロシアは過去5年間で6回、シリア内戦をめぐる決議案に対して拒否権を行使している。

ロシアは、シリア・アサド政権の主要同盟国で、昨年9月に反政府勢力に対する空爆を開始した。

アレッポは、バシャール・アル・アサド大統領への抗議活動が2011年に始まる前までは、シリア最大の都市で、商工業の中心地として栄えていた。

(英語記事 Aleppo battle: Russia and China veto UN truce resolution

提供元:http://www.bbc.com/japanese/38218192

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