BBC News

2016年12月7日

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米アーティストのレディー・ガガさん(30)は5日放送のテレビ番組で、19歳で強姦されて以来、今も心的外傷後ストレス障害(PTSD)と戦っていると明らかにした。ニューヨークにある若い性的少数者のためのホームレス保護施設を11月に訪れた際に、自分の状態をそこで打ち明けたという。

施設訪問について米NBCテレビの「トゥデイ・ショー」でレディー・ガガさんは、「私は精神病を患っています。PTSDにかかっているんです。このことは今まで誰にも話したことがなかった」と話した。

レディー・ガガさんは2年前、レイプされた経験について初めて公表。被害に遭ったことについて自分を責め続け、7年もの間、誰にも言えなかったと、後に明らかにしていたが、PTSDについて話すのは今回が初めて。

若い性的少数者を支援するニューヨークのアリ・フォーニー・センターを訪れたレディー・ガガさんは、レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーで家を失った10代の若者たちに、トラウマを経験したことで他人がより理解できるようになったと話したという。

「お医者さんや家族や友人たちは私にとても優しくしてくれた。私の命が助かったのは、本当にそのおかげです」とレディー・ガガさんは若者たちに話した。

プレゼントを持って現れた大スターの来訪に驚く若者たちに、レディー・ガガさんは「瞑想すると落ち着きます」と話し、今も「毎日」自分の症状と戦っていると明らかにした。

レディー・ガガさんは番組放送後、「私は今日、今まで一番深いところに隠していた秘密のひとつを、世界と共有しました。秘密にしておくと、恥だと思ってしまっていつまでも病気が治らない」とツイートした

アリ・フォーニー・センターにいた若者のひとりは、「今日のレディー・ガガの優しい行いのおかげで、世間にはまだ愛があって、私の分もまだあるんだって思い出させてくれた」と涙ながらに語った。

ソーシャルメディアでも、多くのファンが次々に自分の経験を投稿してレディー・ガガを称えた。

「本当に大変だった時、あなたの音楽や魂のおかげで乗り越えられたのを覚えてます。今の私はもう1723日も、自傷してないの」と、返信ツイートをした人がいる。

ほかには、「私にも言わせて。私もPTSDなの。私も、言うのはこれが初めて。あなたが本当に大好き。本当に尊敬してる」と書いた人もいる。

レディー・ガガさんは、現在最も成功しているアーティストのひとり。5枚のアルバムと収録曲は軒並みヒットし、10月には6枚目の「ジョアン」を発表した。

性的少数者のLGBTQ(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー、クィア・自問自答中)の権利のために活動を続け、大統領選では民主党候補のヒラリー・クリントン氏を応援した。ドナルド・トランプ氏の勝利が明らかになると、ニューヨークのトランプ・タワーの前で「Love Trumps Hate(愛は憎しみに勝つ)」とプラカードを掲げて抗議した。

今月初めにはBBCニュースに対して、トランプ政権に対して「調和のとれた」「知的な」対応が必要だと発言。トランプ氏が次期政権幹部にLGBTQに否定的な人を次々と指名していると指摘し、「過去8年の間に実現した社会的進歩を守るため、全力を尽くす」と表明していた。


PTSDとは

心的外傷後ストレス障害は、非常にストレスの強い、恐ろしい、あるいは激しく動揺させられる経験、もしくは心的外傷(トラウマ)を長期にわたり経験したことで起きることのある、不安障害。

危険な経験をすれば人は自然に恐怖を感じるものだが、トラウマとなる出来事によって恐怖の感じ方が変化することがある。

PTSDによって人は、日常生活の中でもストレスや恐怖を感じることがる。

トラウマとなる出来事は多様だ。たとえば、武力衝突、深刻な交通事故、自然災害、性的暴行、窃盗など、多岐にわたる。

PTSDにかかると、トラウマ経験をフラッシュバックで追体験したり、その話題を口にするのを避けたり、眠れなくなったり、気分が揺れ動いたりすることがある。


(英語記事 Lady Gaga says she has PTSD after being raped at 19

提供元:http://www.bbc.com/japanese/38232399

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