BBC News

2016年12月7日

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ドナルド・トランプ次期米大統領は6日、新たな大統領専用機「エアフォースワン」の費用が高額だとして、大手航空機メーカーのボーイングへの発注をキャンセルすべきだと主張した。政府支出の削減が理由だという。

トランプ氏はツイッターで、「ボーイングが将来の大統領たちのために真新しい747型のエアフォースワンを製造しているが、費用は40億ドル(約4500億円)以上、制御不能になっている。発注キャンセルだ!」とコメントした。

米政府は、少なくとも2機の製造についてボーイングと契約しており、2024年就航の予定。

ホワイトハウスは、トランプ氏が何を根拠に「40億ドル」と言うのか不明だと反応した。

ジョシュ・アーネスト大統領報道官は、「使われている統計の一部は、なんというか、ボーイング社と国防総省の間で合意されてる金額を反映していないようだ」と述べた。

政府会計検査院(GAO)は、新しい専用機の費用は全体で32億ドルだが、今後増える見通しだと試算している。

米空軍は予算枠27億ドルを計上しているが、「この数字は変化する見通しだ」と説明している。

ボーイング社のトッド・ブレチャー広報担当は、「我々は現在、米国大統領が必要とする特殊な要求に見合う複雑な軍用機の能力を確定するため、1億7000万ドルの契約を受注している」、「米納税者にとって最良の値段で大統領に最良の飛行機を届けられるよう、計画の今後のフェーズにおいて米空軍と協力するのを楽しみにしている」と発表した。

トランプ氏のコメントを受け、ボーイング社の株価は当初1%以上下落したが、午後の取引で下げ幅をほぼ取り戻した。

トランプ氏は現在、自家用機を使用しているが、大統領に就任すれば、海外訪問には、特別の安全対策が施され、防御、通信機能が搭載された専用機を使うことになる。

トランプ氏は機体に自分の名前がデザインされた自家用機をよく自慢している。米国のポップカルチャー誌「ローリング・ストーン」との昨年のインタビューでは、「エアフォースワンの方が小さいし、あらゆる面でグレードダウンになる」と述べていた。また自家用機について、「知ってたかい? ディスカバリー・チャンネルが世界で最も豪華な飛行機として特集されたんだよ」と語っていた。

トランプ氏は6日、記者団に対し、新しい専用機発注について、ボーイング社が「いろいろごまかしてる」と批判。費用は「ばかばかしい額」だと話した。「ボーイングには儲かってもらいたいが、そこまで儲かって欲しいわけじゃない」とも述べた。

さらにトランプ氏は同日、日本のソフトバンクが米国内で500億ドル(約5.7兆円)を投資すると発表。5万人の雇用創出が見込まれるという。

発表は、トランプ氏とソフトバンクの孫正義社長がニューヨーク市内の「トランプ・タワー」で会談した後に行われた。

トランプ氏は、「マサ(孫氏)は、我々(トランプ陣営)が選挙に勝たなかったら、こんなことは絶対しなかったと言っていた」とツイッターで述べた。


このほかの政権交代をめぐる動向は以下の通り――。

・オバマ大統領は6日、国家安全保障に関する最後の演説を行い、テロリズムとの戦いで、米国が建国以来の価値観を見失うことがないよう警告した。

・トランプ氏の広報担当者は、同氏が今年6月に保有株を全て売却し、利益相反の問題に対応したと語った。

・連邦議会の共和党議員らは、海外に拠点を移す企業の製品に懲罰的な関税を課すことに反対すると警告。

・テキサス州の選挙人1人が、次期大統領を正式に選ぶ今月19日の選挙人投票でトランプ氏に投票しないと言明。

・ジョー・バイデン副大統領(74)は2020年の大統領選挙出馬を検討すると発言。

(英語記事 Trump says Air Force One Boeing order should be cancelled

提供元:http://www.bbc.com/japanese/38232550

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