人事は企業を変えられる

2016年12月14日

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寺川尚人 (てらかわ・なおと)

Indigo Blue社長、テラマネジメントデザイン社長。1982年ソニー入社。人事VP、人事部門長など、人事業務に従事しながら、多種多様な新規事業の立ち上げと数十の業態の取締役等の経営経験を持つ。

 プロの経営者に経営を任せてみたいという声がある。今まで企業内部にあった論理や考え方では解決できない課題を、多くの事業や経営の経験を持つ外部人材に任せ企業価値向上を目指す企業が増えている。

 しかし、企業がゴーイングコンサーン(継続企業)であるためには、後継者が必要なタイミングに内部から人材が育ち、自然と交代することが理想だ。

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 残念ながら、経営者からは「事業を任せられる事業責任者はいるが、事業を更に発展させられる〝事業経営者〟が育たない」という声を良く聞く。人事、広報、秘書、経営企画など、従来の出世ルートを歩ませれば、自然と後継者問題が解決していた時代は終わりを迎えつつある。

 AIの進化など従来とは全く違うビジネス環境の中、企業を変革し、成長させるような経営者になれるのは、厳しい環境に身を置き、部下と一緒に瀬戸際でもがき苦しんだ経験がある人材だけだ。自らは傷つかず、失敗したこともない、理論や理屈ばかりをのたまう器の小さい人材を経営者にしてはいけない。

 まず人事がやるべきことは、経営者候補の選定だ。候補者選定にあたっては人を見る力量がある経営陣の協力をとりつけたい。時々この作業を人事コンサルに任せようとする経営者もいるが、外部にいる人事コンサルにその企業の将来を担う人材が選びきれるとは思えない。

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