BBC News

2016年12月13日

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米共和党のポール・ライアン下院議長とミッチ・マコネル上院院内総務は12日、ロシアが大統領選でトランプ氏を勝たせるためサイバー攻撃をしたとされる疑惑について、さらなる調査を支持すると表明した。

ライアン、マコネル両氏は、米国の選挙に対する外国の介入は容認できないと述べ、上下院それぞれの情報委員会で疑惑について調査する考えを示した。

選挙戦で争った民主党候補のヒラリー・クリントン前国務長官の陣営のメールがハッキングされ、漏洩した事件をめぐっては、米中央情報局(CIA)が今月9日に、トランプ氏を支援する目的でロシアがハッキングしたと結論付けたと、複数のメディアが報じている。

トランプ氏は、疑惑について「ばかげている」と述べ、繰り返し否定する発言をしている。

マコネル院内総務は記者団に対し、「我々のサイバーセキュリティー施策に対する外国によるいかなる侵害も憂慮すべきことで、そのような行為を強く非難する」とした上で、「ロシアは我々の友人ではない」と付け加えた。

ライアン下院議長もマコネル氏の発言を支持したが、「党派性を帯びた目的」のために情報機関を利用することには警鐘を鳴らした。

ライアン氏はツイッターで、「我々の民主主義を外国の影響から守るため努力するなかで、明確で決定的な選挙結果に疑いを差し挟むべきではない」と述べた。

トランプ氏は、疑惑を主張する裏には政治的な動機があるのではないかと指摘している。


<解説>トランプ氏はなぜ否定するのか――アンソニー・ザーチャー記者(ワシントン)

トランプ氏は、大統領選で国民の大きな支持を得た、という自らの主張の根拠が非常にぜい弱ななかで、就任することになる。一般投票でクリントン氏が獲得した票数はトランプ氏を280万票上回っている。トランプ氏は選挙人の獲得数でクリントン氏を相当数上回ったが、歴史的にみれば、その差は小さい方だ。(過去58回の大統領選のうちで46位)

共和党の勝利を後押ししようとロシアのハッカーが米国の政治に介入した、という疑惑を、トランプ氏陣営がこれほどまでに声高に反論する理由はそこにあるかもしれない。緑の党が激戦州の3州で票の再集計を求めているのと同様、トランプ氏の勝利の妥当性を弱めるとみられる可能性があるからだ。

再集計が選挙結果に実質的な影響を及ぼす可能性は非常に低いとか、クリントン氏が敗北した理由のリストの中で、ロシアのサイバー攻撃があまり重要でないことは、この際どうでもよい。トランプ氏がツイッターで怒ったコメントをしたり、支持者たちが憤慨したりするのは、トランプ氏が脅威を感じている十分な証拠で、トランプ氏は批判に徹底的な非難で応じている。

しかし、今回の疑惑は、外国の介入に対する党派を超えた懸念になっており、トランプ氏が最近発する罵倒の言葉には、大きな政治的コストが伴うかもしれない。


(英語記事 Republicans Ryan and McConnell back Russia vote hack probe

提供元:http://www.bbc.com/japanese/38298646

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