BBC News

2016年12月20日

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ドイツの首都ベルリンで19日、中心部で開かれていたクリスマス市に連結式トラックが突っ込み、12人が死亡、48人が負傷した。

トマス・デメジエール内相は、「多くの点」が意図的な攻撃を示唆していると指摘した。

警察はツイッターで、トラックの運転手を逮捕したものの、負傷した同乗者は死亡したと明らかにした。

現場は、ベルリン西部のショッピング街クアフュルステンダムに近いブライトシャイト広場。

50人近くが病院で手当てを受けており、少なくとも4人が重傷だという。

フェイスブックは、ユーザーが自分の安否を知らせられる「セーフティー・チェック」(安否確認)ページを立ち上げた。

独DPA通信は治安当局筋の話として、トラックの運転手がアフガニスタンかパキスタンからの難民資格申請者で、今年2月にドイツに入国したと伝えた。

ベルリン警察のビンフリート・ベンツェル報道官は、トラックを運転していたとみられる容疑者は、現場から2キロ離れた戦勝記念塔の近くで拘束され、尋問を受けていると語った。

トラックが写った画像から、隣国ポーランドで登録された車両だと見てとれる。警察は、ポーランドの建設現場でトラックが盗まれた可能性があるとみている。

ポーランド警察は死亡した同乗者はポーランド国籍だと明らかにした。

トラックを使用していたポーランドの運送会社を経営するアリエル・ジュラフスキーさんは、午後4時以降、運転手と連絡が取れていないと述べた。

ジュラフスキーさんはAFP通信に対し、「彼(運転手)からは午後以降連絡がない」とし、「彼に何が起きたのか分からない。いとこで子どもの頃から知っている。身元は私が保証できる」と語った。

テロ攻撃なのか

未確認情報や不明点が多い現時点では、ドイツの政治家たちはテロ攻撃と断定することを避けている。

デメジエール内相はARDテレビに対し、「現時点で『攻撃』という言葉は使いたくないが、多くの点でそれが示唆されている」と述べた。

「どういう単語を使うかによって国全体に心理的な影響を及ぼすので、非常に、非常に慎重に、憶測ではなく、実際の捜査結果に沿った対応をしたい」

アンゲラ・メルケル首相のシュテファン・ザイベルト報道官はツイッターで、首相がデメジエール内相やベルリン市長から報告を受けたと明らかにした上で、「命を落とした人にお悔やみを申し上げたい。また多くの負傷者が助けられるのを期待する」と述べた。

ドイツのヨアヒム・ガウク大統領は声明を出し、「ベルリン、そして我が国にとって悲惨な夜」だと述べた。

鉄骨を積んでいたトラックは、クリスマス市が最も混雑している時間帯に、木製の小屋や屋台をなぎ倒して、観光客や地元の人々で賑わう中に突っ込んだ。

DPA通信によると、警察はトラックが50~80キロの速度で市の中を暴走したとみている。暴走は現地時間の午後8時14分(日本時間20日午前4時14分)に起きた。

目撃者の一人で、英バーミンガムからベルリンを訪れていたマイク・フォックスさんはAP通信に対し、トラックが約3メートル先を通って、市場に突っ込み、テーブルや木星の屋台を倒していったと語り、「確実に意図的だった」と話した。

フォックスさんは骨を折った様子の人や、屋台の下敷きになって身動きが取れない人を助けたという。

クリスマス市はカイザー・ウィルヘルム記念教会前にある。教会は第2次世界大戦の空爆で破壊された姿で保存されている。

ドイツでは今年に入って、イスラム主義者による小規模な攻撃が相次いでいる。

今回、今年7月14日に仏南部のニースで、革命記念日の花火の見物客にトラックが突っ込み86人が死亡した事件との類似性が指摘されている。当時、過激派組織のいわゆる「イスラム国」(IS)が犯行声明を出した。

ベルリンのニュースを受け、ニースのクリスチャン・エストロジ市長はツイッターで、「ベルリンで怖ろしい事が起きた。ベルリン市長、そしてドイツ国民を支持する。絶対繰り返されないことを」とコメントした。

米国は、「テロ攻撃」とみられるとし、ドイツへの支援を約束した。

ドナルド・トランプ次期大統領は、「イスラム主義者のテロリスト」がキリスト教信者を「虐殺した」と述べた。またツイッターでは、「きょう、トルコとスイス、ドイツでテロ攻撃があった。これからひたすらひどくなるだけだ。文明世界は考えを変えなくちゃいけない!」とツイートした。

(英語記事 Berlin Breitscheidplatz: Lorry kills 12 at Christmas market

提供元:http://www.bbc.com/japanese/38375707

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