ネット炎上のかけらを拾いに

2016年12月22日

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教育と生まれつきの能力、どちらを信じるか

 彼との対話でわかったことがある。筆者にあって彼にないのは、「教育への信頼感」である。筆者も日本の現在の学校教育制度が完璧だとは思わない(むしろ問題山積みだと感じる)が、それでも「教育」というものは人を育むと思っている。能力や意欲を伸ばし、可能性や選択肢を持たせ、自信へとつながるのが教育というものだと思っている。どんな人でも、適した教育を受ければその能力を開花させられると信じている。

 対して彼は、教育よりも生まれ持った能力や意志を信じている。どんな境遇であっても、学びたい人は学ぶし、良い環境を求める人はそれなりに良い環境にたどり着くことが多いと言いたいのだと感じた。

 上西議員は下記のようにもツイッターでつぶやいている。

私のプロフィールに大阪教育大学付属天王寺って書いてますが、あんなのは親が喜ぶだけで、実際の進学実績をみれば笑えますよ。ああ、上西でも入れるんだみたいに使えばいいんじゃないですかね。で、何度もいいますが国会議員に東大とかいますが、現代では使い物にならない人ばかりですよ。

 学歴に価値がないというのは、話を聞いた男性と共通する意見だ。言葉の端々から、自分の受けた教育をどこか侮っている雰囲気も見える。

 根底に教育への不信感があり、それが「人(教育)に頼らず自分が努力すれば」の考え方につながる。彼らが教育から受け取ったものがそう思わせているのだとしたら、やるせない話だ。

 ちなみに話を聞いた男性は、上西議員に賛同してもそれをSNS上で表明する気はないという。SNS上での議論や炎上は面倒くさい、どうせ味方はいないからと彼は言った。

  
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