定年バックパッカー海外放浪記

2017年1月22日

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高野凌 (たかの りょう)

定年バックパッカー

1953年生まれの62歳。横浜生まれ、神奈川県出身。大学卒業後は商社、メーカー勤務を経て2013年定年退職。2014年春から海外放浪生活を始める。放浪歴は地中海、韓国、インドシナ半島、インドネシア、サンチアゴ巡礼など。サラリーマン時代は主として海外業務に従事。ニューヨーク、テヘラン、北京にて海外駐在を経験。身長170センチ、57キロ。獅子座。A型。現在2人のご子息は独立し、夫人との2人暮らし。孫1人。

 社会人風の三人は呆れ返って、これ以上付き合いきれないと部屋に引き上げた。そのうちに電話が掛かってきたので青年が応対。ユミちゃんはいったんソファーに戻ってきてタバコを吸いながらビールを飲んでいる。

 「ねー、タカさん、あの子本当にいい子だよね。明日彼のバイクでデートするんだけど、いいよね?」と小生の同意を求めるので「どこか知らないところに連れ込まれて大変なことに巻き込まれたりするから、バイクはやめたほうがいいんじゃない?」とやんわりと諭そうとすると「大丈夫よ。心配しすぎ! だってあんなにいい子が悪いことするわけないじゃん」とオジサンの忠告を完全無視。

 青年の電話が終わったのでユミちゃんはデートの段取り確認のため再びカウンターへ。“恋愛の基本は自己責任”と割り切って私は先に部屋に引き上げた。時計は午前2時半。

仏塔の上で地元の少女に言い寄るオジサン

人生における至福の刻とは

ミャンマー三人娘とにんまりするオジサン(左の子は頬にミャンマーの伝統的な日焼け止めのタナカを塗っている)

 12月24日 夕刻ロビーでユミちゃんを見かけたので昼間のデートの顛末を聞くと満面に笑みを浮かべて「最高に楽しかったわ。やっぱりいい子だったわ。タカさんは考えすぎよ」と屈託がない。

 昨夜三人の社会人風日本人はユミちゃんの行動に対して“日本の女が貧乏な現地人に一目惚れして軽率にデートに誘うなんて恥さらしだ”と男性目線でステレオタイプに批判していた。私の本音は“一年間アルバイト掛け持ちでお金を貯めて得られたものが貧乏な青年とのつかの間のデートだなんて虚しくないのか”という同情的懐疑心であった。

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