ビジネスパーソンのための「無理なく実践!食育講座」

2017年1月10日

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佐藤達夫 (さとう・たつお)

食生活ジャーナリスト

1947年5月30日、千葉県千葉市生まれ。1971年北海道大学水産学部卒業。1980年から女子栄養大学出版部へ勤務。月刊『栄養と料理』の編集に携わり、1995年より同誌編集長を務める。1999年に独立し、食生活ジャーナリストとして、さまざまなメディアを通じて、あるいは各地の講演で「健康のためにはどのような食生活を送ればいいか」という情報を発信している。日本ペンクラブ会員、女子栄養大学非常勤講師(食文化情報論)、食生活ジャーナリストの会事務局長。主な著書共著書に『食べモノの道理』(じゃこめてい出版)、『栄養と健康のウソホント』(一般社団法人家の光協会)、『これが糖血病だ!』(女子栄養大学出版部)、『安全な食品の選び方・食べ方事典』(成美堂出版)、『野菜の学校』(岩波書店)、『新しい食品表示の見方がよくわかる本』(中経出版)ほか多数。講演活動では、「あなたはなぜやせられないか?」「生活習慣病は自分で治す」など肥満や糖尿病のメカニズムや、「健康長寿のための食事と生活」という食生活と健康にまつわる最新情報を、医師の視線ではなく、一般の人にわかりやすいことばで提供する。あるいは、健康を保つ上で欠かせない技術としての「安全な食品の選び方」や「食品表示の見方」あるいは「健康にいい野菜の栄養情報」を、やさしく解説する。また、長年、女性雑誌を編集してきた立場から、「男性の家事が社会を変える」「中高年からの二人暮らし」などのテーマで、男性の家庭内自立を説く。

「シメのラーメン」は必要ない!

 酒宴で飲食をしたあとに(栄養素バランスが偏っているということはあっても)摂取カロリーが足りないというケースはほとんどない。お酒とおつまみでカロリーは充分すぎるほどとれていることがほとんど。

 「食欲」が発生するメカニズムはかなり複雑だが、血液中のブドウ糖の量(血糖値)が大きく影響することが分かっている。血糖値が低くなると食欲が増進する。一般的に、アルコールを肝臓で代謝する際の生理的メカニズムの結果、飲食後に血液中のブドウ糖の量が少なくなる(低血糖気味になる)ことが多い。そのため、飲食後は食事量をたっぷりとっているにもかかわらず「空腹感」を感じて食欲がわくケースが少なくない。

 さんざん飲食をしたあとでも「シメ」を食べたくなるのはそのせいだと考えられている。「お酒ばっかり飲んでいてあまり食べてないからお腹がすいている」と感ずるのは、明らかに「勘違い」である。とりわけラーメンは「お酒のあとの食べ物」としてはカロリーも塩分もあまりにも高すぎる。酔いのせいで判断力が低下し、勢いで「シメのラーメン」を食べる人が多いが、絶対にお勧めできない。好ましくない習慣なので止めよう。

 食べ物としてラーメンが悪いわけではない。ふだん、おいしいラーメンを食べればいいのであって、酔った勢い(勘違い)で食べるのは、ラーメンにも失礼ではないだろうか・・・・。

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から酒は絶対にダメ

 「あれも食べるな」「これにも注意しろ」といろいろ書くと、それならお酒だけ飲んでおつまみをできるだけ少なくすればいいのか!? と、やけになる人がいるかもしれない・・・・。が、それはダメ。

 いわゆる「から酒」は胃にも肝臓にも大きな負担をかける。それだけではなく、お酒(アルコール)はカロリーだけはあるが、他の栄養素が全く含まれていない飲み物である。三食のうちの大事な一食(あるいはそれ以上)をそういう物で済ませてはならない。「酒宴も1回の食事である」という食習慣を忘れないようにしたい。

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