赤坂英一の野球丸

2017年1月25日

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 大がかりな戦力補強を敢行した巨人に勝つチームはどこか? 去る18日、東京都内でヤクルトOB会総会と懇親会が行われ、元名捕手で監督も務めた古田敦也氏が挨拶に立ち、壇上で堂々とこんな怪気炎を上げた。

 「ジャイアンツが大補強をした年こそ、ヤクルトが倒してきた。1990年代がそうだったように、過去の歴史を見ても、意外にジャイアンツはコケると思います。今年はヤクルトがジャイアンツをやっつける姿を見たい」

(iStock)
 

 かつての「小さな大打者」、2001年の日本一監督・若松勉氏も珍しくこう吠えている。

 「(巨人は)同じポジションに(選手が)2人も3人もいて、多過ぎる。そういうチームは負けますよ。倒すチャンスはある」

 どちらも現役時代には巨人戦で無類の勝負強さを発揮し、2000本安打を記録して名球会入りした重鎮たち。ヤクルトの真中満監督や選手たちにはもちろん、ファンにとっても大変心強いエールだったと言えよう。

 古田氏が挨拶の中で強調した「1990年代における過去の歴史」とは、95年と97年の〝ジャイアンツ・キリング〟を指す。いずれも長嶋茂雄監督時代で、95年はFAで元ヤクルトの広澤克実、元広島の川口和久、新外国人で元ヤクルトのジャック・ハウエル、現役大リーガーだったシェーン・マックを獲得。が、フタを開けたら野村克也監督率いるヤクルトが優勝し、巨人は18ゲームも突き放されて3位に終わった。97年はFAで元西武の清原和博、新外国人で元ロッテのエリック・ヒルマンを引き抜いたが、やはりヤクルトにペナントをさらわれてしまい、巨人はなんと20ゲーム差でBクラスの4位に沈んでいる。

 当時のノムさんは、代名詞の「ID(インポータント・データ)野球」に加えて、「弱者の兵法」の勝利であると公言。「弱いものが強いものを食うことがあるから野球は面白いんや」と胸を張り、巨人の巨大戦力や強引な補強策に煮え湯を飲まされてきた他チームのファンの溜飲を下げさせた。古田氏や若松氏は、こういう年こそ〝大物食い〟を実現してほしい、と真中監督らを激励したわけだ。

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