オモロイ社長、オモロイ会社

2017年1月31日

»著者プロフィール
閉じる

杉浦佳浩 (すぎうら・よしひろ)

代表世話人株式会社代表

三洋証券株式会社入社(昭和62年)。鹿児島支店にて勤務。地元中小企業、個人富裕層の開拓を実施。 日経平均最高値の2カ月前に退職。次に日本一給与が高いと噂の某電機メーカーに転職。埼玉県浦和にて、大手自動車メーカー、菓子メーカー、 部品メーカー等の主力工場を担当。 退職時は、職場全員から胴上げ。そして、某保険会社に20数年勤務後、平成26年末に退社。在社中は、営業職、マネジメント職を経験して、リテール営業推進、若手人財育成を中心に担当していた。 社外の活動も活発に行っていた。平成27年1月1日、代表世話人株式会社を設立。
同社代表取締役に就任。世話人業をスタート。

Q 先代から会社を引き継いだ時どんな状況でしたか?そこからどう転換されていかれましたか?

会社経営に関係のないマンション、不良債権、お金を産まない資産が多額にあり、「なぜこんなモノが必要なのか?」と、純粋に疑問に思いました。そこから経営について徹底的に勉強する毎日、まず、バランスシートの整理に着手しました。会社経営をシンプルにすること、必要なことだけに集中、徹底しました。

経営者になったからと言って、多額の役員報酬を受け取らずに、会社にお金を残すことを考えました。個人資産がそもそもそんなにない中での経営者へ就任、個人にお金が回るからこそ個人保証せざるを得ないことではないか? と思って、とにかく会社資産を増やすことに専念しました。

 無い袖は振れないとは言え、サラリーマン社長だからこそ思いついたこと、会社は自分のもの、私物化した見方で、社長個人と会社を同一化して考えている中小企業経営者が多い中、会社としては何が大事であるかを、勉強され実践されたことが大きいですね。

Q 銀行との付き合い方、向き合い方について普段どうされていますか?

とにかく毎月、取引銀行と会うことを継続しています。信用を築くこと。無意味なような、自社に関係のない業界話、最近読んだ本、自分の夢、懇意な経営者の話〜経営者の紹介もしながら、自社のBS・PLを開示し、説明をしています。私の考えですが、銀行は会社の資産がどこに流れているのか? を見ているように思います。そこを明確に説明できる、事業の展開とどう関わるのか? を細かく説明することで信用を築いていきました。また経営に関して悪い情報については隠し事を一切せずに真っ先に銀行に話しました、それと同時に次に何をするのか、どうリカバリーしていくのか? 「事業計画」もセットにして説明をするように心がけています。

 中小企業経営者で「毎月」きちんと事業説明を金融機関にしている経営者は果たして100人中何人いるのか? と聞いて驚いたことがあります。私自身今までおおよそ3万人以上の経営者にお会いしてきた経験上、ここまで、俯瞰して金融機関と自社、会社との関係を見つめ、金融機関との距離、説明責任をきっちり真面目に果たしている経営者を見かけたことがありません。藤本さんの人としても素晴らしいところと感じます。

Q 経営者の連帯保証を外すためにキーとなったことは?

とにかく企業経営を筋肉質にするためにどうすればよいかを考えながら、銀行とのコミュニケーションを定期的に取ること。銀行がスコアリング時に見ている、企業調査会社の点数を上げること。その調査会社と関係作りを行うこと。融資の中身を、保証協会融資をなくしていくこと。ハードルは上がりますが、プロパー融資のみにしていくことで保証を外せたと思っています。

プロパー融資に移行できた理由としては、各金融機関の融資への取り組み姿勢、各行の社内ルールを毎月面談していく中で「どうすれば保証協会融資から転換できるか?」を投げかけ、ポイントを押さえつつ、たまには友人経営者を紹介する、ノルマ達成のための支援をすることで、移行できたと思っています。

 自分が経営者となった当初の厳しい状況を次の世代には負わしたくないと思う気持ちも大きく働き、個人保証を外すこと、銀行との付き合い方、経営者として会社経営のあり方がより良くなってきたと仰っていました。

Q 今後の経営の課題は?

2つあると思っています。長らく事業の柱として行ってきたSIの立ち位置を、メーカーとなり、展開していくこと。会社、社員が大きな変革の基点になるのが今年から数年間の大きな課題です。さらに経営者として一番大きな課題として捉えていることが、次世代の当社の経営を担ってくれる継承者をいかに育てるかです。60歳になってからだと仰っている経営者も多いですが、私はまさに今から、50代のうちから大きな力を注いでやっと成し遂げられると思っています。次代のリーダーを育てることは相当の意識と力、まさに私が先代経営者から経営を引き継いだ際に没頭した経営の勉強と同じくらいかそれ以上に注力すべき課題と認識し、日々心血を注いでいます。

  
▲「WEDGE Infinity」の新着記事などをお届けしています。

関連記事

新着記事

»もっと見る