BBC News

2017年2月3日

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米ホワイトハウスは2日、米軍が先月末にイエメン南部で実施したイスラム過激派組織「アラビア半島のアルカイダ(AQAP)」に対する襲撃について、「よく考え抜かれた」作戦だったと説明した。襲撃では多数の民間人が犠牲になったとされ、一部で非難の声が出ている。

イエメンでの襲撃は、ドナルド・トランプ米大統領が初めて承認した軍事作戦。英人権擁護団体リプリーブによると、先月28日にヤクラ地区の村で行われた攻撃で、子ども10人を含む民間人23人が死亡したという。

イエメン国内の報道によると、犠牲者の中には米国生まれのアルカイダ指導者で、2011年に米軍による攻撃で死亡したアンワル・アル・アウラキ師の8歳の娘も含まれている。

米中央軍は当初、作戦中に海軍特殊部隊の兵士、ウィリアム・ライアン・オーウェンズさん(36)が死亡し、ほか3人が負傷したとのみ発表していた。しかしその後、民間人も巻き添えになり、犠牲者には子どもが含まれている可能性があると明らかにしていた。

米軍によると、作戦にはアパッチ攻撃型ヘリコプター数機が参加し、AQAPの指導者3人を含むメンバー14人を殺害したという。

ショーン・スパイサー大統領報道官は記者らに対し、「人命が失われ、負傷者が出ているのに、完璧な成功と言うのは難しい」とした上で、「しかし、人命が失われるのを防ぐための教訓を得たこと全体を見れば、作戦はあらゆる評価基準で成功したと思う」と述べた。

民間人の犠牲者については、スパイサー報道官は触れなかった。

リプリーブによると、民間人の犠牲者には生まれたばかりの赤ちゃんも含まれるという。さらに、地元の報道によると、妊娠後期の女性が腹部を撃たれ、その後男児を生んだものの、赤ちゃんは死亡したという。

襲撃から間もなく、ソーシャルメディアには子どもの犠牲者の写真が複数投稿された。

米国防総省のジェフ・デイビス報道官は今週、「女性が負傷したという報道には多少の疑念がある」とし、兵士らは「準備のための訓練、戦闘員となるための訓練を受けている」と語った。

しかし、中央軍は1日に、多数の民間人が「銃撃戦の中で死亡した可能性が高い」と認めた。

トランプ大統領は同日、デラウェア州のドーバー空軍基地を訪れ、イエメンで死亡した海軍特殊部隊兵士オーウェンズさんの遺体を出迎えた。

イエメンでは過去2年間にわたり、国際社会の支持を受け、隣国サウジアラビア主導の連合国が支援する大統領と、イスラム教シーア派に属する「フーシ派」の反乱勢力との間で内戦が続いている。アルカイダは、内戦に乗じて同国南部と南東部に拠点を築いている。

(英語記事 Yemen al-Qaeda: US says raid was 'very thought-out process'

提供元:http://www.bbc.com/japanese/38851163

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