2024年4月24日(水)

70点の育児入門

2017年3月9日

子育てはトラブルの連続。
「こうすればいい」「これが効く」情報が溢れすぎていて、何が正しいのかもわからない。
そんな悩みに答えるべく、この連載ではポイントをおさえた「70点のとり方」を専門家の方々に質問していきます。

質問:ベビーマッサージがいいとよく聞きますが、どういう効果があるのでしょうか? やったほうがいいのでしょうか?

答え:スキンシップの時間が足りないと思うのなら、やってみてもいいかも知れません。運動能力向上や健康増進の効果はあまり期待しないほうがいいでしょう。

石橋涼子(いしばし・りょうこ)
東京大学医学部卒業。大学での研修の後、NICU、総合病院、障害児施設などに勤務。1996年からまつしま産婦人科小児科病院(現・まつしま病院)小児科部長、2005年1月に東京・江戸川区小岩に石橋こどもクリニックを開院。

答える人:石橋涼子先生(石橋こどもクリニック院長)

 ベビーマッサージにはこれという定まった定義はなく、流派もさまざまです。文字通りの赤ちゃんへのマッサージから、赤ちゃん体操(ベビービクスなどとも呼ばれています)に近いものもあり、アロマオイルを使用するものもあります。もちろん国家資格などもありません。

 結論からいえば、これはスキンシップなのだと思います。家にいると食事や掃除、洗濯に追われてスキンシップのためだけの時間を確保するのが難しかったりしますが、スクールなどでベビーマッサージをしているあいだは、赤ちゃんのことだけに専念できるでしょう。母子の関わりを増やす意識付けとしては有効なのではないでしょうか。やってみて楽しければ、親子ともどもリラックスするために続けるのもいいでしょう。ただし、赤ちゃんに無理な姿勢や動きをさせるものは危険です。皮膚のマッサージや、手足を無理なく動かす程度にとどめましょう。

 また、これで運動能力が上がるとか、病気しにくい体になるという効果はあまり望めないでしょう。あくまでも楽しみのためと考えてもらったほうがよさそうです。

 また、アロマオイルを使用するマッサージには注意が必要です。ピーナッツオイルなどオイルによってはアレルゲンを含むものがあるからです。アレルゲンがなくてもかえって皮膚を乾燥させることもありますし、病院で処方された保湿剤などを除けば、皮膚によけいなものをつけるのはおすすめできません。
 

  
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