今月の旅指南

2017年2月24日

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狩野直美 (かのう・なおみ)

東京生まれ。フリーライター。旅行業界誌の記者・編集者を経て、1994年からフリーランスに。主に海外旅行関連誌、ウェブマガジン等に記事を執筆中。

 絵画のような美しい日本庭園と、横山大観(たいかん)のコレクションで知られる島根県の足立美術館で、この春、近代日本画の巨匠たちが描いた人物画にスポットを当てた展覧会が開かれる。

上村松園 《娘深雪》
大正3年(1914) 足立美術館蔵

 本展では、横山大観をはじめ、歴史画の大家、小林古径(こけい)や安田靫彦(ゆきひこ)、美人画で名高い上村松園(うえむらしょうえん)、鏑木清方(かぶらききよかた)、寺島紫明(しめい)など、21人が描いた人物画38点を紹介。画家それぞれの思いが込められた人物像に出会うことができる。

 古来、絵画の主題としてさまざまに描かれてきた「人」。無心の境地をあどけない童子の姿に託した、横山大観の出世作「無我」や、中国・前漢時代の悲運の女性を気品高く描いた、安田靫彦の「王昭君(おうしょうくん)」などは見どころの一つだ。

 また、恋人を思う一途な娘として、浄瑠璃「生写朝顔話(しょううつしあさがおばなし)」の登場人物、深雪(みゆき)の姿を描いた上村松園の「娘深雪」や、女性の内面の美しさを表現した寺島紫明の「舞妓」、謡曲から題材を得た小林古径の「楊貴妃」といった美人画の秀作も見逃せない。

 人物画の一つとして仏画もあわせて展示されており、入江波光(はこう)や村上華岳(かがく)の作品が鑑賞できる。画家たちが追求した理想を体現した人物画を見比べてみるのも興味深い。

HUMAN ─ヒューマン─ 日本画にみる理想の人物表現
 <開催日>2017年3月1日~5月31日
 <開催場所>島根県安来市・足立美術館(山陰本線安来駅から無料シャトルバス)
 <問>☎0854(28)7111
  URL:
https://www.adachi-museum.or.jp/
     https://www.adachi-museum.or.jp/archives/exhibition/springexhibition

*情報は2017年1月現在のものです。料金・時間・休館日などの詳細は、お出かけの際、現地にお確かめください

  
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◆「ひととき」2017年3月号より

 

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