前向き女性になれる やわらかライフ&やわらかマネー

2017年3月3日

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加藤梨里 (かとう・りり)

ファイナンシャルプランナー

慶應義塾大学大学院健康マネジメント研究科特任助教。2011年3月慶應義塾大学大学院修了。保険会社、信託銀行を経て、ファイナンシャルプランナー会社にてマネーのご相談、セミナー講師などを経験。2014年に独立し「マネーステップオフィス」を設立。専門は保険、ライフプラン、節約、資産運用など。大学では健康増進について研究活動を行っており、認知症予防、介護予防の観点からのライフプランの考え方、健康管理を兼ねた家計管理、健康経営に関わるコンサルティングも行っている。

お金の価値観を知る方法

 誰でも、お金を使うときには「お金を出した分の価値を得たい」と思っています。結婚式でもそれは同じです。たとえば挙式にお金を出すことで、パートナーや家族の幸せそうな笑顔を見られたり、結婚生活に対する決意が深まったり、ここまで育ててくれた両親に感謝の形を示せたりできたら、そこに価値があると考えることもできます。出したお金が、かけがえのない思い出に見合うと思えば、お金を出すことをいとわないでしょう。

 ですが、払う金額に対してメリットを感じられなければ、結婚式ほど高いものはありません。なぜ、たった数時間しか着ないドレスをレンタルするのに10万円以上払わなければならないか、などと納得できない人もいます。費用対効果を重視する人にとっては、結婚式でかかる様々な費用の合理性を検証することが正義ですが、お金に代えがたい思い出のために結婚式をしようとしている人に「一瞬で終わるケーキ入刀のために3万円も払うのは無駄だ」と言っては、相手を傷つけることになります。

 お金の使い方に、正解はありません。自分が満足したり、幸せを感じたりできたら、それがお金を使う意味です。シングルの時は「自分が満足するか」で判断できますが、結婚するときには、ふたりの満足度が最大になる選択をすることが大切です。たとえば、パートナーは挙式にこだわっていないけれど、自分は挙式も披露宴もしたいと思っているとき、相手にとって挙式料は無駄な支出かもしれません。なら、何を大切にして、何にお金をかけたいのかをじっくり聞いてみましょう。そして、お互いがハッピーになれる妥協点を探しましょう。

 それは簡単なことではありません。「予算300万円で、いま200万円あるから、あと100万円を貯めるために毎月ふたりで10万円貯めれば良い」のように、明確な答えがないからです。ですが、「この人は何にお金を使ったときに幸せを感じるのだろう?」につながるヒントは、改まってお金の話をしなくても得られます。食事をしているとき、趣味を楽しんでいるとき、ゲームをしているときなどに、それにいくらくらいお金をかけているか使っているのかを聞いてみるだけでも、その人の金銭感覚は多少わかります。結婚したからといって趣味や嗜好がすぐに変わるものではありません。金銭感覚のズレを感じた時は、どこまでお互いに歩み寄れるか結婚前に話しておくことが大切です。

 結婚相手を選ぶとき、年収●万円以上、貯蓄●万円以上などと、持てるお金を意識する人は多いもの。たしかに経済的なゆとりがあるに越したことはありませんが、幸せな結婚生活には、お互いに納得してお金を使えるかどうかも重要です。結婚式はそのはじめの一歩にもかかわらず、いきなり大きな買い物です。結婚前にしっかりお金について話し合うことは、幸せな結婚生活を送る第一歩です。

【企画・編集/SAKU株式会社】

  
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