BBC News

2017年3月1日

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ドナルド・トランプ米大統領は28日、就任後初めて連邦議会で演説し、「米国精神の刷新」を約束した。

トランプ大統領は、「楽観主義の新たな高まりによって、不可能だった夢がしっかりつかめるようになり」、「米国の偉大さの新たなページ」が開かれたと述べた。

トランプ大統領は、先月22日に中西部カンザス州でインド人男性がヘイトクライム(憎悪犯罪)で殺害された事件や、25日に東部ペンシルベニア州のユダヤ人墓地で墓石が何者かに倒されたことを非難した。

就任後低迷が続く支持率の挽回を狙うトランプ大統領は、「政策では分断された国家だとしても、この国は、憎しみと悪意のあらゆる醜い行為を一致して強く非難する」と述べた。

トランプ大統領はさらに、環太平洋経済連携協定(TPP)からの離脱やメキシコ国境での壁建設を命じる大統領令を挙げ、就任後の成果を強調した。

トランプ大統領は、「本物で前向きな移民改革」が可能だと述べた。演説前には、ホワイトハウスで開いたニュース番組の司会者らとの昼食会で、不法移民に滞在資格を与える可能性に触れ、これまでの方針の大幅な転換を示唆している。

演説でトランプ氏は、「移民法がようやく順守されることで、賃金を引き上げ、失業者を助け、多額のお金を節約し、我々の地域社会を全ての人にとってより安全にすることができる」と語った。

過激派組織のいわゆる「イスラム国」(IS)についてトランプ大統領は、「イスラム過激派のテロリズム」だと激しく非難。「卑劣な敵を地球上から抹殺する」とトランプ氏が述べると、議場から目立って大きな拍手が上がった。

しかし、聴衆が立ち上がって拍手した中で、最も喝采が大きかったのは、トランプ氏が就任後に命令した、イエメンでのアルカイダ関連組織がいるとみられる施設への攻撃で死亡した海軍特殊部隊の兵士、ウィリアム・ライアン・オーウェンズさんを称えた場面だった。

傍聴席でオーウェンズさんの妻、ケアレンさんが涙を流しながら演説を見守るなか、トランプ大統領は、「ライアンさんの偉業は永遠に刻まれた」と語った。

トランプ大統領が、医療保険制度改革法(オバマケア)の撤廃に向けて「断固とした行動」を取るよう訴えた際にも、大きな拍手があった。

野党・民主党の議員らは演説中、ほとんど立ち上がって拍手することはなく、演説内容に笑う議員らの姿もみられた。

新大統領就任後しばらくの期間は、好意的な反応が得られることが多いが、トランプ大統領は、報道機関や政府情報機関との対立、裁判所によるトランプ氏が署名した入国禁止令の効力の一時停止命令、国家安全保障担当の大統領補佐官だったマイケル・フリン氏の辞任など、波乱が相次いだ。

米政治専門サイト「リアル・クリア・ポリティックス」によると、世論調査の平均値で44%がトランプ大統領の仕事ぶりを評価しているが、就任後1カ月あまりの大統領への評価としては、歴史的に低い水準に留まっている。

フォックス・ニュースが28日に放送したインタビューでトランプ大統領は、自らの成績を「Aプラス」だとしたが、「国民への伝え方では、CからCプラスだろう」と述べた。

(英語記事 Trump promises 'renewal of American spirit' in speech to Congress

提供元:http://www.bbc.com/japanese/39124372

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