田部康喜のTV読本

2017年3月8日

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田部康喜 (たべ・こうき)

東日本国際大学客員教授

福島県会津若松市生まれ。幼少時代から大学卒業まで、仙台市で暮らす。朝日新聞記者、朝日ジャーナル編集部員、論説委員などを経て、ソフトバンク広報室長に就任。社内ベンチャーで電子配信会社を設立、取締役会長。2012年春に独立、シンクタンク代表。2015年10月から東日本国際大学客員教授として地域振興政策を研究、同大・地域振興戦略研究所副所長を兼務。

 警視庁庶務係の中野瞳(小松菜奈)は、詐欺師で失踪している父がある。彼女に残された詐欺の手口を書き込んだノートが、事件を解くカギとなる。

 弁護士の白井真之介(山本耕史)は自分の利害から依頼人を簡単に裏切って、敵方については事件の解決にいつも失敗する。

 警視庁捜査1課の刑事・外河猛(小出恵介)は、瞳(小松)に助けられながら事件を解決する。しかし、手柄は先輩の黒岩壮吉(木下ほうか)に奪われ、失敗の責任はひとりで背負わされる。

 中野瞳と白井真之介、外河猛の3人が、NHK総合・BSプレミアム「スリル」の主要な登場人物である。脚本家の蒔田光治は、地上波とBSというふたつの編成をまたいでドラマを展開する、という意表をついた。

天性のものを感じさせる小松菜奈の演技

 「赤の章」は「警視庁庶務係 ヒトミの事件簿」で総合(水曜夜10時25分)。「黒の章」は「弁護士 白井真之介の大災難」(日曜夜10時)でBS。ふたりの主人公の視点から、それぞれ事件を描いていく。

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 眼鏡をかけて、「きのこ」と白井にからかわれる帽子をかぶった、中野瞳役の小松菜奈の演技は、見ているだけで楽しくなる。上司の戸村役のきたろうは「可愛らしいことはもちろん、ドラマのなかでアドリブを飛ばすこともある。演技の反射能力が高い」と、ラジオ番組のなかで語っている。

 映画「渇き。」(中島哲也監督)の藤島加奈子役で2014年の日本アカデミー賞の新人俳優賞を獲得するなど、各種の映画祭の新人賞を総なめにした。父親役の役所広司に対して、高校生の娘役を演じた。普段は周囲に優等生として通っているが、その実態は友人たちを次々に犯罪に巻き込んで死なせる「サイコパス」だった。

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